写真ではすぐに出来上がりそうであったNINJAも,実はまだ欠品がありました.それはフロントフォークの左右をつなぐバイパス.NINJAの初期型〜A6までは,フロントフォークはAVDSというブレーキング時にフロントフォークが沈み込みすぎないようにブレーキ圧で油圧を上げる装置が付いている上に,フォーク上部のエアバルブから0.3気圧だけエアを入れてやることによりエアサスのような効果を得られるようになっています.このエアーバルブは片側のフォークトップにしかないので,これを左右均圧にするために渡しが必要になるわけです.これが結構ネットオークションでは入手困難.フロントASSYでこれが含まれるものもあるのですが,高い.一方これが含まれてないフロントASSYは安い.単独で売られているものはまず無い.こんな状況ですし,これには内側にゴムパッキンが4つもついていて,程度が悪いものはこのパッキンがだめになっている可能性が高い.ならば,新品を買いましょうということにしました.でも結構これが高かったりするわけです.このメガネ形状の部品だけのために高いフロントASSYを落札して,ゴムパッキンのみ新品でも良かったのですが,これ以上家庭環境を劣悪にするジャンク部品を増やすことも無いということで,ここはいわゆる賢い選択をしたわけです.
で,購入してからすぐに作業すればよかったのですが,結構これが面倒くさそう.とにかくフォーク周りを外すにはフロントカウルASSYを外さなければいけない.しかもトップブリッジを外すのでやり方をしくじるとクラッチ,ブレーキのオイルをまたエア抜きしなければいけない羽目になります.そんなこんなでせっかくの新品部品であるにも拘わらず放置すること数ヶ月.
でもある梅雨の休日とにかく意を決して作業です.今年の梅雨は関東圏はなぜか雨不足.夕立も天気予報ではささやかれるもののついぞ大雨というものからは疎遠な感じで約半月が過ぎようとしていました.まあそんな状況でもあったので曇り空の下開始することにしました.
やり方としてはあらかじめ面倒くさいという先入観のもとにとことんシミュレーション済みなので,そのとおり作業です.
で,これだけでは勿体無いような気がしたので追加作業です.実はこれだけ長いこと車両を放置しているので当然タイヤなんかはどんどん劣化していきます.というより私の場合はこれに始めから劣化したタイヤの付いたホイールをつけてあるので,いわばなすがままでも一向に気にしなかったわけです.しかしここで一念発起.新しいタイヤのついたホイールをつけることにしたのです.今回はフロントの作業でしたのでまずフロントのみ.
気になる新しいタイヤですが,2年ほど前に入手済みの7部山のJEGRAです.勿論ホイールに曲がりもなく,光沢もなかなか.ディスクもバリバリに厚みをキープしているもの.これをずーっと温存してきたのですが,さすがに室内保存だけあってタイヤにエアを入れても硬化,ひび割れ一切無くまるで新品のような輝き(大袈裟).
作業内容はもうなれたものなんですが,一点問題発生.ブレーキキャリパーを外すときに両側ともなんですが,ポッドの戻りが異様に悪いんです.かみこみ一歩手前という感じで,ポッド固着までは行かないものの実走には使用不可という状態でした.で,これを何とかするためにキャリパーオーバーホール...なんてことにはならないのが私.ひたすらパッドの間に楔を打ち込みポッドの出し戻しを行い,摺動を良くします.これをやっても摺動状況に問題があったらパッキン類を変えようと思ったのですが,意外にまだいけそうなので,今回はこの揉み出し作業のみとします(←面倒くさがり).
タイヤが綺麗になったところで,あとはリアのタイヤを換えて火を入れるのみとなりました.前回は火を入れてからも手間がかかりましたが,今回もそろそろそこらへんの苦難の準備がようやく整ったという感じでしょうか?あ〜でも手間がかからないのが一番だな〜と安易に願う私です.