外装をなんとかする(その1)

以前のキャブ同調のときの大失態で破損したタンクですが,信号待ちやちょっと駐車中なんかはちょっと恥ずかしかったりするわけです.でもこのまま補修するのではつまらないので,何か突拍子もないようなことをしようということで策を練っていた私.で,ある冬,割れありのA2ライムグリーンのアッパーカウルを落札している私がいました.理由はちょっとした練習台にでもなるかなと思ったのが大きかったんですが,到着したカウルを見ていて,割れ以外があまりにも綺麗なのでしばらく感慨にふけっていたのですが,そんな時にひらめいてしまいました.そうだ!ライムグリーンにしよう.A2ライムグリーンといえば若き頃の六甲山での思い出もあざやかなG2と同じ.忍者フリークの間でもとても人気の高いカラーリングです.私の場合はライムグリーンは車体だけでなく結構外装も高値で取引されているので半ば他山の石のような感じではあったんですが,まさか自分でこんなことを思いつくとは...

で,外装の大物のひとつであるアッパーカウルが手に入った(正確にはまだ直っていませんが)からにはタンクは?ということになります.ここで例のへこみタンクがその候補として私の目には魅力的に映りだしたのです.

方針は決定しました.ちょっと程度が悪いながらもサイドカバー左右とテールカウルも格安で購入.もう外装を溜め込むとうちのなかですこぶる評判が悪いことも忘れて調達してしまいました.ちょっと反省.

それでは作業に移りましょう.まず,フロントカウルです.これはミラーの取り付け部分からライトハウジングの穴のあたりまで,見事に割れています.他の部分は全然きれいなので,この割れをなんとかすれば良いわけです.この手の割れは裏側の補修と表側は大胆にその割れ目をV字カットするに限ります.裏側は割れの隙間がほぼなくなるように無理やり固定した後,エポキシ系の接着剤とガラスシートでぺたぺたと接着していきます.これで1週間も養生すればカチカチに固まっていて,他の部分の強度と遜色なくなっています.お次は表側.V字の溝に厚付けパテを塗りこみ硬く固まったら一旦表面をならします.鳴らしたあとに微妙に凹凸があるところに今度は薄付けパテです.乾いたら磨いて面を出して次の週に塗りです.

塗りは稜線に沿ってマスキングをした後,その部分のさらに部分的にサフェイサーをかけ,マスキング範囲をライムグリーンに塗るというものです.艶は今回は部分塗りなのでぼかし剤で出しました.本当は部分的にでも2液のウレタンクリアを吹いたほうがいいかなと思いましたが,結構ぼかし剤でもいけますね.あとは稜線に残ったマスキング跡をペーパーとコンパウンドでならしておしまい.

あんまりにもアッパーカウルが簡単に終わったので,とっても楽な企画と勘違いしそうでしたが,そうも行かないのが外装リフォームのつらいところ.お次はタンクです.タンクは以前のキャブの同調のときの傷跡が生々しく残っています.これをなんとかするのが今回のメインテーマだったのを忘れていました.ははは.

まず,ライムに変えるにあたって,思いっきり不精をして失敗をしてしまいました.というのは塗装をそのまま重ね塗りしようとしたのでした.マジョーラのクリアを少しペーパーで荒らした上にサフェイサーをかけ,そのままライムのデイトナのペイントをのせたところ,ライムの塗料が収縮してしわしわになってしまいました.

原因はマジョーラのウレタン上にアクリル塗料を塗ってしまったことにありました.あとでしげしげと見返してみたところ,マジョーラの缶の注意書きには”この上からアクリル塗料を重ね塗りするとしわになりますよ!”って書いてありました.とほほほほ.

そんなこんなで大幅に方針変更を余儀なくされたところで一旦小休止.

つづく
KEN-Z's WEBのトップへ NEXT