音消し(その1)

音消しといってもそうたいしたことではないんですが,どうもすっきりしないのでとことんやってみようということで,やってみました.いえね,音がいったいどこからしているのかハッキリさせた上でもし自分で何とかできないならばこのエンジンに見切りをつけて新しい程度のよいエンジンを探すことを考えねばと思ったんです.でもとことんやったかというと,自分的にそうでもない.じゃあとことんやろうということになったわけです.

まず,タペット調整が間違っていた,または緩んでいたりするとコリャ一大事なので,それを確認しました.タペット調整は今回初めての経験でもあり,不安の残る作業でもありました.特に色々他のものも外さなければいけなかったこともあり,作業の時間的な余裕もなかったのが事実です.したがって,その不安をもう一度あけて調整値を確認しなおす必要があると判断したのです.

で,その結果は,OK.ほとんどずれていませんでした.自分としてはびっくりするぐらいの揃い様で,ちゃんとIN側で0.15-0.20,OUT側で0.20-0.25になっていました.特にIN側は0.15に極めて近いような感じであったのがしびれる〜って感じ.

次にこのヘッドカバー内を含め,何かネジが緩んでいないか,取り付けに不十分なところが無いかを確認しました.まず,ヘッドカバー内のネジを全部(奥の一部のネジを除く)は緩みを確認しました.カムホルダーのネジについては増し締めをしてもほとんど回りませんでした.もちろんヘッド自体の固定ネジは強固なもので,緩める勇気さえも起きないような感じでした.

では部品どおしのクリアランスはどうでしょう?確かにロッカーアームとシャフトの間のクリアランスが多少大きいような気がしますが,年式相応のものではないでしょうか?手感での測定になりますが,特に大きながたが特定のロッカーアームで起きているわけではないようです.音の感じからいくとどうも1サイクル毎に音が発生しているような感じなので,このクリアランスはシロではないかと考えました.他にヘッドカバー内で緩みやガタが出ている部品はありませんでした.したがってヘッドカバーはこのまま締めることにしました.ひとまずタペット調整におかしいところがなかったのはうれしかったです.

次に他にネジなどが緩んで音が出ていないかを確認していくことにしました.なめるように車体周りを見ていくと,1箇所だけラジエターステーの左側のアンダーカウルの留めネジ(正確にいうとインナー)が途中までしか止まっておらず,ワッシャが自由に動ける状態になっていました.う〜ん,ここが直接の原因ではないでしょうが,ネジが宙ぶらりんに締めこまれているのは問題であろうということだろうということで,ここは締め込みし直しました.

次にキャブ.どうも走行中にキャブを触ると気持ち振動が大きく,ここから異音が発生しているのでは?という感じがしたのです.で,下回りのジェット類は大丈夫であろうということで上回り.ダイヤフラムを抜いて見ました.ダイヤフラムが破れていて,これがもとでエンジンの同調が狂い不快な音をたてているのではないかと考えたのです.しかしダイヤフラムは破れておらず動きもスムーズでした.しかし,一点異音に繋がるかもしれないポイントを発見しました.それは,バキュームバルブ金属部の削れ.ちょうどキャブの口径に合わせるような感じでキャブのボディにあたる部分が削れているのです.この状況はすべての金属部の同じ部分で見られましたが,中でも2番がすごい.普通に使用していて金属がこんなに削れるのはいかがなものか?と思わせるほど削れています.従ってこのバキュームバルブをまたまた手持ちのフルパワーキャブから移植.こちらも同じように削れていますが,削れの量から行くとずいぶんマシ.組み付けて動きを確認してキャブを元に戻します.


で,試乗したのですが,はじめは問題ないのですがやっぱり油温が上がってくると2000回転以上から音がします.音の様子は一向に改善していません.がっかり.う〜ん,手詰まりか?

つづく
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