音消し(その2)

前回の続きです.音の特性から原因を考えて見ましょう.まず,音の発生は冷間時はあまりしません.油音が上がると2000回転以上で音がする.で,その音はエンジンの回転数が5000回転を越えるあたりから徐々に小さくなります.エンジンの他の音が大きくなるからという話もありますが,どうも,何かが振動しているのが,高回転になると戻りきっていないような感じ.

音の出るタイミングですが,どうもヘッド周りにオイルを噴出している音のタイミングと完全にシンクロしています.

あと,前からおかしいおかしいと思っていたのですが,オイルレベルです.オイルレベルはエンジンを切った直後はレベルいっぱいになっているのですが,エンジンが冷えていくと徐々に減り,しまいにはレベルの最下端までやってくるのです.怖いので,オイルが冷間時もロアレベルを超えないように継ぎ足しておいてのですが,どうもこれはおかしい.例のクーラント漏れがあったので,オイルレベルは特に注意しているのですが,これは継ぎ足したらその分だけ増えますし,あらたにクーラント漏れが発生している形跡もないのです.で,しばらくオイルがまだ水分が抜けきっていなく,泡立っているので直後はオイル量が多く見えるのではないかと推測していたのです.

でも,ここまでやって音が消えないのはこういったところもクリアにしておかないといけないと思ったわけです.従ってオイルとオイルフィルタをまた交換します.実はクーラント漏れの時にはオイルフィルタをそう何回も換えてられないので,一度しか交換していないのです.ちなみにオイルは3回交換していますが...そんな事情もあって原因はオイルフィルタにあるのでは?と思ったわけです.オイルフィルタの組み付けも間違えているとか,オイルフィルタが極度に目詰まりしているとか.

で,オイル交換です.恒例のカストロールGTXを買い込み,フィルタもライコのサービス期間中を見計らって入手.早速交換します.抜かれたオイルを見ますと.あら?えらく綺麗.予想していた濁りもなくもう一度使いたくなるぐらい.で,次にオイルフィルタを緩めます.するとこりゃまた対照的な今度は汚いオイルが出てきました.感じとしてはドロっとした感じでいかにも.この対比を考察するにフィルタが極度に詰まっていたかのような感じ.スラッジと一緒に抜けてきたフィルタは,あろうことか真っ黒.こりゃ交換しといて正解でしょう.おそらくクーラント漏れの時の水気が多少残っていて,スラッジのようになってフィルタの内側にたまったのでしょう.まあ怠慢が生んだこの状況なのですが,無責任に私ときたら感心しきり.


さて,試運転です.結局のところ異音が消えることはありませんでした.

以前よりかなりましにはなりましたが,3000回転当たりで最もうるさくなる異音は健在なのでした.まあ音消しにかなり没頭した私ですが,もうあきらめることにします.というのは音がヘッド部分からではなく,他の部分の可能性が非常に高いということ.というのはこんな状態を少しでも何とかしたいとの思いから,今回コンプレッションゲージを買って圧縮を計ってみました.すると綺麗に4気筒とも10kg±0.5kgだったんです.規格内は勿論なんですがあまりにも綺麗にそろっているので,これはヘッド周りではないなと思ったわけです.

それに加えて,あくまでも推測なのですが今回のオイル交換で吹け上がりが軽快になってエンジンの破損につながるような音ではないと推測できるからです.まあ,思い込みかも知れませんが今回の音の収まり具合からいくとこの音はどうもオイル周りで起きている音ではないかと考えています.特にストレーナーやオイルポンプから音が発生しているのではないかと今現在推測しているのですが,それにしてはオイルはちゃんとヘッド周りに供給されているようですし,特に音が大きくなり続けるわけではないので,しばらく様子を見ることにしました.

といっても完調ではないのは確かなので,もう少しこの製作日記続きます.もう暫くお付き合いを...

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