フロントフォークレストア(2)

失意の中立ち尽くしながら久しぶりの眩暈を覚える私でしたが,やはりそんなことでは先には進めません.なんとか策を練らなければいけません.特にこんなにフォークをばらばらにした状態で,新たな工具を検索し調達できるのを待っているなんてことは出来ないのです.そのばらしたパーツを家の中にほりこんで置いた日にゃ家族の突き刺すような眼差しにさいなまれる1週間をすごさなければいけないことは確実です.それにいったん仮組みしなおすなんてことは私の性分としては所詮無理な話です.

ということでボトムを止めている部品の頭をより一層凝視します.やっぱり形は六角形で,大きさから行くとどうやら9Rのフロントアクスルですったもんだあったときのものが使えそうです.とわかれば,ありあわせの工具でなんとか工具を作っていきます.写真のように,クランクまで総動員してなんとか長さが足りそうなので,これで行くことにしましょう.

バイスにフォークをはさんでえいっと回します.今度はちゃんと工具が噛んでいてくれるようですが,えらく硬くしまっているようです.

仕方がないので息子を呼んで,ボトムのレンチに鉄パイプをかぶせ,それをしっかりと持たせます.即席工具のクランクを私がもって,息子に掛け声とともに緩める方向に鉄パイプを引っ張らせてなんとか緩みました.あ〜なんとかなった〜.

それにしても何のためにあれだけの工具をそろえたのか,後悔して止みません.本当に珍しく純正の工具を購入したというのに....改めて手持ちの工具で代用出来てしまってから改めて不毛な買い物をしたと実感しました.それと,このボトムの部品がいつごろから変わってしまったのか,それがなぞです.フロント16インチのニンジャのものならばどれも同じと思い込んでのことでしたが,何らかのリクエストがあって変わってしまったんでしょうね.独りよがりな私に少し反省...

さて全部外れたら中を洗浄します.といってもパーツクリーナーをぶっ掛けるだけですが,本当は灯油かなんかで洗うのが正解なんでしょうね.綺麗になったら液体分が飛ぶのを待ってまたボトムを取り付け.次にメタルとオイルシールを入れていきます.オイルシールは以前買った塩ビパイプと古いオイルシールで打ち込んでいきます.サークリップやダストシールをいれ,スプリングを入れてオイルを入れて,さてここで1本終了.

お次は左.っつーても作業は先ほどとまったく一緒.本当は2本いっぺんにやったほうが効率がいいんでしょうけど,いっぺんだと必要以上に部品が散乱するので,ここらへんは効率よりも確実性を重視しました.しかし,同じ作業に2回呼ばれた息子は少し切れ気味.う〜む,こりゃお灸をすえてやらにゃいかんな.

ということで左右のフォークのオイルシール交換がまたドタバタながら終了しました.これは旧型なので,エア圧がかかった部分のバイパス用の穴があります.横にするとオイルが漏れてくるので立てて保管せねばいけません.とてもうっとおしいのでやっぱり車体を早く組み上げるべきなんでしょうね.う〜,プレッシャーかかる〜.

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