再度の不調対策

車検は通ったものの不調が今だ顕在なニンジャ.その週末気になるところを早速調査.この時点でどうも臭いと思っているのが電装系.要はエンジンは元気だけど,電装系,特に点火系がおかしくてこうなっているのではないかと考えたのです.だった前回キャブは完璧だったわけで,これを今更どうしてもよくなる可能性はなさそう.ですから今回は電装系,特に点火系を主にやってみようと考えて,ひとまずタンクを外します.

ところがタンクを外してすぐに不調の原因と思しき現象を発見.なんと1番プラグが抜けています.前回は少し緩んでいただけでしたが,今回はプラグホールから2cm程度プラグキャップが浮いている状態であり,もう見るからにこれが原因?という感じ.ちなみにプラグが緩んでいるかどうかチェックしてみたらプラグは緩んでいないようす.しかしプラグのネジについているワッシャには錆の小さい塊がいっぱい付着しており,もしかしたらこの塊のおかげでワッシャに隙間が出来,その隙間から排気が漏れてプラグキャップを押し上げてしまったのではないか?と考えました.プラグはこの時点では1番のみすすけて真っ黒.他はちゃんとキツネ色になっておりました.

こうなったら1番がとにかくちゃんとしないことには調子も戻らない.ということでまず1番のプラグホールをとにかくお掃除.一応はじめはプラグホールからシリンダ内にゴミが落ちないようにエアを吹いてプラグを抜き差ししてやっていたりしたのですが,何度抜き差ししてもプラグに錆の塊が付いてきてしまいます.これではいつまで経っても埒が明かないので,結局ウェスを巻いた棒を突っ込んでぐりぐりやっては抜き,ウェスの位置を変えて再度という具合に何度かやってなんとかワッシャの当たる面は綺麗になりました.

で,一応プラグを嵌め,エンジンを掛けて確認してみます.でも相変わらず調子は悪そうです.1番プラグはちゃんと掃除して付けたにも拘らずしっとりと濡れています.ここで少し気になったのでプラグがちゃんとスパークしているかを確認することにしました.ひとまず1番.プラグを外してプラグキャップに嵌め,シリンダにプラグを押し当てながらセルを回します.しかし全然点火していません.晴天下で見えないだけかと思って日を遮って再び見てみますが同じ.ちなみに同じく2番のプラグキャップで同じことをやってみると,見事にスパークが飛びます.あれれれ?点火してなかったってこと?

となると不具合は電装系の中でもハーネスかコイル,あとはまさかと思いますがプラグコード.まず下流からです.いきなりコイルを交換なんてすると手間が掛かってしまいますしね.一応プラグコードをプラグキャップ側での接触不良を疑って少し引っ張ってみます.するとスポッと抜けてしまいました.なんとも想定外の状況に一瞬何が起こったのかわかりませんでしたが,どうもプラグキャップのねじ込みが浅く,ケーブルの心線とプラグキャップ側の端子が接していなかった模様.ちなみにプラグコードの先端は全く凹みが入っていなかったので,以前アフターファイヤ対策ということでプラグキャップだけ交換する前からこのプラグコードはちゃんと嵌っていなかったことになります.なんとも情けない.

何故そうなったかは置いておいて,ひとまずバカヂカラでケーブルをプラグキャップにねじ込みます.そういえば恒例のプラグコードの自作時にケーブルの外径を落とすときに1番だけそぎ落としの量が少なかったようで,ねじ込みに少々力を入れてもなかなか入っていきません.他のケーブルは大丈夫なところを考えると直接の原因はまさにケーブル被服のそぎ落とし量の不安定であるということなのでしょう.やはり安定した品質は安定した作業からということなんでしょうね.

ひとまず私の力ではまったく回転しないほどにケーブルが押し込めたので,ひとまず再び清掃したプラグをケーブルに取り付け,セルを回します.今度は無事点火しました.

今度はプラグをエンジンに取り付け,プラグキャップを付けてセルを回し,無事エンジンの回転するのを確認.まだタンクが付いていないので高回転まではまわしていませんが,今度はなかなか力強く廻っているようです.今まではシリンダ毎のアンバランスがあったはずなので同調は狂っている筈と考え,同調を取り直します.同調はそう大きくは狂っていませんでしたが,改めてあわせなおしたところエンジンの回転はより力強いものになりました.タンクを載せ,その日の作業は終了で,早速試運転に出ることにしました.


今まで大きく気になっていた始動性の悪さは今までの作業で既にエンジンが暖まってしまっているので確認はできません.しかしクラッチを繋いでの走り出しは今までにない力強さがあり,明らかに違いが判ります.シフトのつながりも今まで多少ギクシャクしていたのがスムーズになり,加速時に開けるアクセル開度もずいぶん少なくてよくなりました.またアクセルを開けるときにカブリ気味になって加速していたのが,全くそのようなそぶりさえもありません.アイドリングは今までのスクリュー開度では1500回転以上になってしまいましたので,スクリューを戻し,1000回転にあわせました.今までアイドリング時に時々ぼこっ,ぼこっという感じで回転が挙がったり下がったりすることがあったのですが,それがなくなりました.もしかして完璧かも...

ちなみに試運転の直後ガソリンを満タンにしましたが,車検の2往復含めて190kmの走行で15リッター入りました.ということは12.6km/lの燃費であり,このニンジャは3気筒でも10km/l以上の燃費をたたき出したことになります.また3気筒で車検に合格してしまうなんて...こりゃある意味すごいと関心しきりです.自分の失敗を完全に棚上げしていますね.まあ,こんな簡単なことが原因だったりしたのですが,とにかく一つ問題解決です.あ〜よかった.

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