恒例のブレーキホースですったもんだ

今回も足回りは性懲りもなく前期型のまま組みます.何で毎回毎回前期型で組むのか?と疑問をもたれる方も多いと思いますが,とにかくその理由はその安さと入手のしやすさの賜物なのです.ということで今回もブレーキは自然とアンチノーズダイブ付でして,なんとしても面倒なのがブレーキホースなのです.まあ年式からいくと純正のホースは使い物にはなりません.なんせ最終の89年式でさえ18年物であり,ゴムの使用限界を有に超えてしまっています.今までの忍者製作記では部分のステンメッシュホースの入手に手間取ったりしてきましたが,今回も同じくちょっと一手間かけて(かかってしまって)います.

実は今回はGPZ750R用ということで売りに出されていた中古を手に入れたのですが,これが最初から写真でフィッティングにひびが入っているのがわかるようなもので,勿論出品者のコメントにも若干の漏れありとのこと.これを落としておき,ひびが入っている部分は他の手持ちのステンメッシュホース(←なんじゃそれ?)から移植をしようと考えたのです.

早速到着した落札品を見ると,若干アンチノーズダイブの分岐とキャリパー間のホースが長いようですが長さ的には長すぎず使えそうです.問題のひびはキャリパー側で発生していますので,この若干長い部分を使ってフィッティングの付け替えを行えるはずです.

で,このひびの部分について観察してみますと,内部のオリーブがアルミで腐食し始めているようで,少しひびが拡大してきています.これでは漏れて当然ですね.早速順当な感じで このフィッティングを外しにかかります.で,レンチを半周ぐらい回したつもりのところで思わぬ違和感が.

見るとバンジョーが取れてしまい,フィッティングのテーパ部が真っ二つになってしまっています.断面を見ると,アルミのオリーブが腐食して若干膨らんだために内圧に負けてフィッティングが割れているのは想像したとおりですがこの時期のGoodridgeのフィッティングは肉厚が特に薄く,経年変化における内圧変化に対する耐性が低いようです.特にアルミオリーブの場合は腐食による体積変化が大きいのでこうなってしまうのではないかと考察いたしました.うむむむ,こりゃだめだ〜.

ということで,手持ちのアールズのステンメッシュホースからフィッティングを移植.オリーブについては新品の銅製のものに変更し万全を期します.

はっきりいって,このままでは他の7箇所のフィッティングは同じようにひびが発生する危険性をはらんでいるように感じますが,見たところ漏れの発生していたフィッティングはもともとの締め込みが甘く,隙間にフルードが入り込みやすくなっていたように感じます.また,このフィッティングだけアルマイト層がほとんど禿げてしまって強度が低下しているのが明らかでした.他の部分はそんなでもなかったし,未来永劫とは言いませんがしばらくはひびが深刻な問題は発生させる可能性は低いように思いますので,今回はこのフィッティングのみ交換することにします.まあしばらく要観察ということでしょうね.

ちなみに今回このような症状を見てしまった以上,この時期のGoodridgeのフィッティングがついているステンメッシュホースの中古品は落札しないことにしました.

さて,取り付けです.車体のほうはそれまではスカスカ状態ではありましたが一応もともとついていたホースで一応ブレーキが利きましたので,取り回しは問題なかったのですが,ここはできたらすぐに取り付けてしまいたいのが人情というものです.

もともと入っていたフルードをキャリパーから抜いたら,純正ホースを外し ,取り付けます.最近はエア抜きのスムースさに加えて,ここらへんのフルードのこぼれがないよう容器を準備したり,地面に養生したりしていて,軍手もほとんど汚れない様になっていまして,ブレーキ周りの作業はある意味快感になりつつあります.

というわけで作業そのものとエア抜きをあわせて都合40分程度の時間で終了.まだ走行状態ではありませんので,とまり具合はなんともいえませんがレバーの握りの感じは今までのなかでも会心の部類の出来です.ちなみにこの作業に続いて手持ちのステンメッシュホースを利用して,リアとクラッチも同時に作業してしまい終了しました.ちなみにリアは1000RXのリアが若干長めだったのと,他の部分とは唯一別のアルミフィッティングであったために,そちらにステンフィッティングの新しい短めのドカッティの純正ステンメッシュをあてがい,そのあまったアルミフィッティングのホースを流用しました.(ちょっとややこしかったかな?)

作業の成果については1週間後のチェックでフルードのにじみも出てなかったので,ひとまず大丈夫でしょう.ということで,毎回毎回ステンメッシュ化をやっている割にトピックに困らない内容となっています.ということは毎回完成度が低いということかな?

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