火入れ

さて,そろそろという感じですが,火入れに参りましょう.今までの作業で,問題がありそうなところはほぼ潰し切りましたので,前日の夜から念のため追加充電しておいたバッテリを搭載し,あとはオイル,クーラントだけです.オイルについては1980円であったときに近所のホームセンターで2缶まとめ買いしたXF-08の5W-40のがありますので,それを充当.クーラントはあんまり意識していなかったのですが,前に比べて随分と高くなってしまったので,それをしぶしぶ購入して充当します.本当はオイルもクーラントも入れただけの常圧で漏れがないかを確認すべきところですが,ここらへんはもう漏れたら漏れた時という行き当たりばったりが性分でもあるので当日に火入れまでやってしまいます.

ガソリンについては隣のGPzからしゅぽしゅぽで移します.タンクにたれるといやなので本当だったらプリウスから移したいところなんですが,プリウスだとガソリン盗難防止のためにノズルが奥までいかなかったりするんですよね.ということでガソリンはまた何かトラブルといけないので,コック関連のトラブルの時に残っていた分に約2リッターぐらい継ぎ足しただけにとどめました.あと,プリウスについてはバッテリも本当は火入れにあたってブースターケーブルでつないでやりたいところなんですが,いかんせん電装系の設計も古いバイクをまだちゃんと動くかどうかわからない状態でプリウスの電装系に影響が出るような直結に踏み切る勇気がなく,ここはニンジャのバッテリのキャパ頼みでセルを回すことにします.だって回路図やなんか見る限り,少し過電流が流れただけでどんなトラブルが出るか全然わかりませんので,やっぱり怖くてプリウスからの直結火入れは今後もできそうにありません.

ということで満を持して,ガソリンコックをプライマリで1分ぐらい放置したところで戻して,アイドリングスクリューを気持ち締め込み,チョークを半分ぐらい引いたところでセルを回してみます.セル自体はバッテリを搭載したところで少し回していたのですが,今回もかなり元気に回ってくれます.少し長めに回していると,どうもクラッチ版が引っ掛かっているようなカコンカコンという音がたまにしますが,回転が落ちてしまうことはなさそうなので,間欠で何度かまわしながら,チョークの開度,アイドルスクリューの開度を組み合わせを変えてやってみます.何度かやったところでシリンダのいずれかに火が入った音がして来ましたので,そのチョーク位置のままアイドルスクリューを高めにしてやったところ,5000回転以上でエンジンがまわり始めました.

これではうるさくてしょうがないので,一端エンジンを止めアイドルスクリューを戻してチョークは中立位置のまま再びセルを回します.まだチョークを引いているとはいえ3000回転ぐらいまで上がってしまうので,ここからはタコメーターを見ながら2000回転を少し下回るぐらいまでアイドルスクリューを戻します.ここでしばらく暖気をしながらエンジン音を確認します.まだ時々クラッチプレートのあたりからカチャカチャ音がしますが,その頻度は徐々に下がってきて,5分もしたらまったく音がしなくなりました.おそらくクラッチプレートの上にオイルが固着していたところが新しくオイルがまわったことで固着分が取れたものと思われます.まあここらへんあまりにも古い車体だと,セルを回した途端にクラッチプレートからライニングがはがれて破損してしまうこともあるようですが,今回については強行してもよかったかな?という感じです.

で,5分の間にチョークを戻してアイドリング1000回転を少し超えるぐらいでしばらく放置していると,あらあら,恒例の(?)クーラント漏れ.やっぱりという感じで,クランクケースの上に鮮やかなクーラントの色が広がってます.で,心当たりがないわけではありません.というのもソレノイド配管を取り付ける方はシリンダブロックにあたるOリングを今回新調しなかったので,この部分はいわゆる当たって砕けろだったわけです.従って,ちゃんと策は考えていたりします.ということで,エンジンが冷えたところでクーラントを半分ぐらい抜いて,タンク,キャブなどを外し,ソレノイド配管を外します.実はキャブを外さずにできないか画策したんですが,フレームとの隙間が狭すぎてとてもとてもキャブがそのまんまではソレノイド配管が外れなかったので,泣く泣くキャブを脇に外しての作業です.

ちなみに何か策があると言っておきながら,その策というのは手持ちのOリングセットの中から適したものをセレクトするというだけのことで,実際のOリングのサイズから外してみた後で近いものをチョイスするというここでまた場当たり的対応をするだけだったりします.で,外したOリングは見事に切断されていて,中古だったのと,かなり無理矢理ソレノイド配管を取り付けたのと両方が原因となってこうなってしまったと容易に推測できたりします. で,結局この手持ちのOリングセットのうちの一つをはめて再び組んでセルを回します.で,ここからのクーラント漏れがないか確認してひとまず漏れがなかったので本日の作業は終了.まあ火入れした後やるべきことがこの後出てはきますが,ひとまず火入れが済んだということでかなり気持ち的には楽になりました.あ〜良かった.

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