燃えたHDDのデータリカバ

HDDは飛ぶもの.そんな常識わかっているはず.でも,なかなかバックアップってちゃんととっていないケースが多いですね.うちの職場でも運悪くこんな不運に見舞われることがあるわけです.でも,飛ぶHDDって種類が大体決まっていてしかも一時に集中するからとっても困る.

季節的には初夏のあたりの休み明けが一番飛びやすく,症状もまったく読み込みできず,変な音がするケースといった悪質なものがこの時期に集中します.

そんな例に漏れずとある国内通販メーカーのPCに一時期よく使われていたQuantumのFireball.この名前のとおりこやつらが燃えるのです.いや,嘘だと思ったら写真を見てください.ほらねPhilipsのチップが焦げている(T_T).こんな飛び方するなんて稀なことかと思いきや立て続けに3台このような現象に陥りました.いやいや,比較的PCに疎い人のPCだったので,もちろんバックアップなんて取っていない.一瞬にして過去の自分とオサラバ.なんて事態になってしまったわけです.

ここはなんとかデータサルベージを!ということで,この基盤の燃えていないものを入手すべくミッション開始!ものはFireballのLct10というもの.1プラッタ5.1GBのHDDで,5.1GB,10.2GB,15.0GBのラインナップが良く出回っているようです.しかし,このモデルよっぽど良く飛ぶのか基盤の生きているものはヤフオクでも驚くほど高値で取引されています.時にはHDDそのものは死んでいるのに基盤が生きているだけで5.1GBが4000円以上もする(T_T).実はこのサルベージ作業は会社のHDDではあるものの,完全に趣味の延長でデータサルベージに乗り出したので,個人的な出費なのです.よって投資額は出来るだけ抑えなければなりません.

しかしてなんとか相場の7割程度で15GBの基盤を入手.ものについて基盤が大丈夫かどうかは保証できないとのことで,まったくの冒険なんですが,とりあえず基盤の上のPhilipsのチップに焦げはなく,早速この基盤を死んだ10.2GBに乗せ換えデスクトップにつけます.するとなんだか認識があやしい.BIOSでちょっと時間がかかってから正常に認識されます.しかもFDからOSが立ち上がってもHDDの読み取りができません.う〜ん,これは早まったかな?

気を取り直して基盤をしげしげ眺めます.で,よく見ると基盤の裏側の非伝導性のスポンジパッドが一部はがれかかっている.よし!これを外してみよう.ということで再度取り付け再起動.認識はOK.次にDドライブとしてちゃんと読み込めました.やった〜今のうち!ということで200MB以上のデータを無事サルベージ.次に残りの2台についてもサルベージ.いやはやなんとかデータを取り戻せたようです.

で,それぞれのデータをもとの持ち主に渡したのですが,最長6ヶ月以上そのデータがないものとして作業していたので,結局あんまり喜んでもらえませんでした.とほほ.しかも3台のHDDともディスクに損傷が合ったようで,そのままフォーマットしようとしても終了しなかったり,電源を入れた瞬間にカツンと異音を発したり,ちゃんと使えるものではありませんでした.どうやらこのトラブルは発生したらHDDそのものにダメージを与えてしまうもののようです.まあ,喜んでもらえませんでしたが自己満足には浸れたので良しとしましょう!

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT