OLYMPUS C2040について

デジカメについては前回の報告からえらく時間が経ちましたが,そのままDS-20使ってきたというわけではありません.DS-20も画素数のわりに綺麗な写真の取れるカメラでしたが,マクロの距離があわせにくいなど実使用に支障があったので買い換えました.といってもあれから2世代目かな?

途中FinePix2300という200万画素のものを使っていたのですが,どうもレンズの開放値が大きいのかマクロを使うとぶれるのです.セルフタイマーを使ったり我慢して使っていたのです.ところがそんな中いろいろWEBを徘徊しているうちに,ひょんなことからOLYMPUSのC-2040というこれまた同じ200万画素のカメラを入手しまして,現在はこれを使っています.

このC-2040というカメラ.なかなか良く出来たカメラでして,まず第一点として

・マクロ撮影が非常に簡単.

オークション出品に関しては恐らくこのマクロ撮影性能が非常な効力を発揮しています.次に,

・その描写力の高さ.

DS-20の時にも感じたのですが,同じ解像度のカメラでも画像の質というのは千差万別です.要はフィルムカメラのフィルムの粒子は同じでも,レンズが違うと全く違う写真になってしまうというのと同じ.オリンパスというメーカーは軽薄短小に走りがちなデジカメ業界においてこのCシリーズにて頑としてレンズの性能を落とすことをしなかったという証し.加えて,C-2000からの熟成されたノウハウが忌憚無くつぎ込まれたが故の完成度と言っても過言ではないでしょう.

そんなこんなで重宝に使ってきたC-2040ですが,ちょこっといじったのでネタにさせてもらいます.まず,本題がこのC-2040かどうかがまず怪しくなってしまうのですが,その経緯から...まずこのC-2040ですがその時点で1年近く使っていました.しかしある日,別に新しいものを買おうと思っていたわけでは無かったんですが300万画素のC-3030の故障品を落札してしまったんです.その故障内容というのがメモリカードの蓋が無いというもので,まあメモリカードの蓋なんて簡単に手に入るだろうと思ったんです.

でも,その蓋というのがなかなか見つからない.まあ勿論蓋単体なんていうのはなかなか出ないでしょうからもっと深刻な故障を抱えた部品取りから剥ぎ取る計画でいたのですが,C-2000やC-2020の完全ジャンクさえも結構なお値段になってしまっています.これはカードの読み書きやレンズの出入りの機構にトラブルがあるものの修理用に部品取りを所望する方が結構多いということでしょうか?意外な苦戦にあせる私.

で,まずその故障品のC-3030がちゃんと動作するかをしっかり確かめるためにその大事なC-2040からカードの蓋を移植してみることにしました.実際には既に爪楊枝をカード蓋の開閉センサーに当てて動作,撮影可能かどうかは確かめていたんですが,他の部分に不具合があってはいけないと思ったわけです.

移植そのものは非常に簡単で,ボディのネジ数点と上部のモードダイヤルのサイドのネジを外し,モードダイヤルと上カバーを取り去ることで前ケースと後ろケースに隙間が確保できます.蓋はこの隙間に言わば挟まっている状態ですので,C-2040のカード蓋をシャフトごと抜いてC-3030の同じ場所に差し込めば良いわけです.幸い想像していたとおり,C-2040とC-3030のカード蓋は共通部品であり,問題なく動作しました.

こうなるとこの蓋をC-2040に戻すのはどうも面倒くさい.従ってちょっとしたチェックのために移植したカード蓋ですが,これはC-3030用と言う事で収まってもらうことにしたのです.で,そのままC-3030を常用機として使用することにしました.しかし,しばらくはそれで使っていたのですがクリスマスシーズンになってどうしても300万画素のカメラが必要な人にこのC-3030をプレゼントしてしまったのです.

こうなると自分の使うカメラがないわけで,一旦FinePixの2300に常用機を切り替え,再び格安のジャンクを探すことにしました.でも時期的にクリスマスから正月に掛かる時期でもあり,結構まだまだジャンクも高額.でもカメラがFinePix2300では非常に不便なので(スナップとかにはいいんですけど)なんとかせねば!ということで泣く泣く目標金額の倍で水没ジャンクのC-2000を落札.で,早速到着したC-2000のカード蓋を見て愕然.なんとカード蓋の開閉センサー用の出っ張りがないではありませんか.そういえば妹が昔C-2000を出たばっかりのときに購入したのでちょっといじらせてもらったときに,カード蓋の開閉エラーが出なかったのを今になって思い出しました.く〜,残念.こうなると双方の中間にあたるC-2020あたりはどうなるのか?ということになりますが,そんなことに興味を抱いてまたジャンクを増やしてもしょうがないので,ここはC-2020については忘れることにします.いずれにしても何らかのトラブル防止のために開閉センサーが増設されたって言うことでしょう.

で,この水没ジャンクを売り払い,C-2040のジャンクを購入することも考えましたが,ただでさえ玉数が少ないC-2040です.ジャンクでさえも高額になるに違いない.ではどうするか?ですが,水没ジャンクのC-2000のカード蓋を改造してC-2040に使用することにしました.改造といっても蓋の形状やラッチの位置は共通なようなので,先ほどの出っ張りを追加するだけです.早速作業開始.まず,プラモデルのランナーを切り出して(結構これが機構部品の材料としては役に立つんですよね,硬いし加工しやすいし),写真のように形を作っていきます.カッターで削りながらC-2040の出っ張りの部分に当てて丁度同じ長さ,段差に削ります.特に長さは慎重にあわせました.ここがいい加減ではセンサーが反応しないか,最悪センサーを壊してしまう可能性があるからです.厚みについては純正と同じでは根元の部分の強度が不足すると思い,多少厚めに作りました.根元のほうは純正の2倍はあるでしょうか?先端は約1.5倍の厚さです.ちゃんとセンサー部の口に入るかどうか確認し,部材の切り出し,成形は終了.

次はこの部品を精度良くC-2000の蓋に貼り付けなければいけません.これがずれては全く機能しないばかりか,せっかく手に入れた蓋も無駄にしてしまいます.C-2040の蓋を参考に精密に位置を出して仮止めします.といっても純正より分厚く作っているので,純正と同じ位置にしたとしてもちゃんとセンサーの穴に入ってくれるか,センサーが反応してくれるかは微妙です.アロンアルファを少量つけた状態でC-2040の本体にこの蓋を取り付け,干渉チェックとセンサーの反応チェックを行いました.結果はOK.で,アロンアルファを本格的につけて養生して作業終了です.

さて,出来上がりについては外観はまさにC-2040の純正状態そのもの.蓋を開けると出っ張りだけ妙な手作り感という感じです(左:純正,右:手作り).アロンアルファがたれてしまっているのが良くわかりますね.こんなところも手を抜かず出来れば私ももう少し落ち着いた大人になれるんでしょうが...(←ぶつぶつウルサイ)

繰り返しの試験も100回程度開閉してみましたが問題なし.センサーに無理な力が掛かっている感じでもないので,これでよしとします.


それにしてもメイン機を再びC-3030からC-2040に戻したんですが,300万画素のありがたみというのはあんまり感じませんね.これはC-2040の描写力が優れているせいもあるんでしょうが,C-3030には画素数の違い以上のメリットを感じることは出来ませんでした.今回の一件ではそんな優位差の印象の薄さもあって300万画素のC-3030を人の手に渡してしまったんですがけっこう私にとっては価値のあるはずのカメラを無計画に気前良く渡してしまって,そのせいで自分のほうが困ったことになってしまったような感じで,ほんと反省しきりです.

HOME KEN-Z's WEBのトップへ NEXT