ThinkPad340CSEにWindows95を(その2)

OSのインストールにあたっては

(1)Win3.1からupgrade
(2)Win95をいきなり

という選択をせねばなりません.しかし,このマシンに限ってはこの選択が必然的に後者となります.それはHDD容量.340MBという今となってはPCカード用HDDにも劣る容量がWin3.1をインストールした後のWin95インストールに十分な空き容量を提供できません.あとあとWin3.1の残骸をHDDに常駐させながら使うのもいまいちすっきりしませんし...ちなみにこの容量でWin95をインストールしたとしてもアプリケーションのインストールには容量的な制限が付きまといます.もちろんMicrosoft Officeのフルインストールは不可能ですし,Win95本体もかなり贅肉を削ぎ落とした状態になります.スワップ領域も100MB程度しか確保できないのでもしインストールできたとしてもスワップしまくりで実用的では有りません.とりあえずこのページのようなwebをメモ帳で編集し,IE4.01で確認できるだけの環境を揃えることにしました.あと息子のおもちゃとしてぷよぷよぐらいかな?

話は戻って,いきなりWin95をインストールしようとするとCD-ROMを接続して認識させなければなりません.これには困りました.DOSのドライバを持つPCカード接続のCD-ROMがないのです.新しくその条件を満たすCD-ROMを買ってくれば問題は解決するのですが,そんなことに出費するのは今回の趣旨から大幅に逸脱するばかりか,私のプライドが許さない.一応PC-DOSのみインストールし,PCカードのドライバを入れ,SCSI-PCカードを挿し,隣の職場のS口くんにSCSIのCD-ROMドライブを借り,やってみましたがダメ.CD-ROMでなくてWin95のCDの内容を全部コピーしたSCSI-HDDではどうかとやってみましたがダメ.結局ThinkPad340CSEでは私の手持ちのPC-SCSIカードをDOSで認識できないようです.

次にThinkPadの内蔵HDDを取り出し,他のPCに接続し,に取り敢えずWin95をインストールして戻すという処方を考えました.ThinkPadに内蔵されているHDDは340MB,E-IDEさえも無い時期のIDE.まず以前入手した2.5→3.5インチの変換アダプタを使い,私のメインマシンに装着します.このマシン上での340MB-HDDの認識は簡単に済みました.次にWin95のインストール.ユーザー補助や通信機能のオプションなどを殆ど含まない激痩せ仕様.ドライバ類もここではインストールしません.当たり前という感じで再起動も無事クリアし,これでHDDの約1/3強が埋まりました.ここで一旦ThinkPadにHDDを戻します.

会社のJUNKとしてこのマシンを入手した私はこのマシンがどのドライバを必要とするかがわからなかったため,PnP機能をもつドライバの種類を確認するためThinkPadで再起動させてみようと思ったのです.ところがもともとThinkPadに入っていたにもかかわらずThinkPadがHDDを認識しません.BIOS上で認識はしているようですが,OSの読み込みにどうやら失敗している様子.いろいろBIOSをいじったりパワーセーブ機能をいろいろいじったりしましたがダメ .他の2.5インチHDDを入れてみましたが,やっぱりダメ.けど,メインマシンの方で作った起動ディスクのFDは無事起動します.途方に暮れてこの状態からSYSコマンドでシステムを転送して再起動してみました.するとなぜだかわかりませんが,Win95がHDDから起動することが出来ました.ブートレコードの管理体系が,メインマシンとThinkPadで違うのかどうかわかりませんが,未だに謎です.

といってもなにはともあれWin95のイントールに部分的には成功したという点では大きな前進です.ここでPnPはビデオドライバとPCカードドライバを指定してきました.でもこの状態ではインストールはしません.またメインマシンにHDDを戻し,起動.ところがやっぱりこちらのマシンでも起動できません.やっぱりこちらのPCでもFDからHDDにシステム転送をしないといけないみたいです.面倒でも転送後一旦再起動して,今度は手動でビデオドライバとPCカードスロットをインストールします.ちなみにビデオドライバはCirrus Logic(その下の型番は不要)で,PCカードスロットは標準のPCMCIAでした.ついでにIE4.01もCD-ROMからインストールします.さて,このあとは再起動せず終了させ,またまた載せ換え.またまたまた,SYS転送して再起動.今度は無事ドライバもインストールできたようで,640x480の256色の表示(T^T)が可能になりました.ちなみにPCカードについてもSCSIカードを入れて,SCSI-HDDをつけてみましたが,無事認識しました.完成です.

これでWin95が発売されたころの中堅マシンとしては上出来な環境が出来ました.パフォーマンスはというと,メモ帳でhtmlをこのように打っている状態ではあまり遅さは感じません.といっても他のアプリといえばIEしかなくってこれが表示させるだけですこぶる遅いんですけど..あとWin3.1のころに比べると圧倒的にバッテリの持ちが悪くなりました.要はOSの要求リソースが肥大化したためスワップ回数が増え,その結果消費電力が増えたということでしょうか?まあ実用を考えて奮闘したわけではないので,これで満足です.息子もぷよぷよを音無しで楽しんでいるところがなかなかマニアックでよろしい.昔,前の職場のPC(EPSON-PC486GR)にWin95を無理矢理イントールしてユーザーから顰蹙を買った思い出が頭を過ぎります.

ああ〜.苦労した!でもこれが快感...

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