かみさんの頑なさを受けて，もうこうなったらセダンしかないのかとあきらめました．で，どうせ普通の車に乗るのであれば，なんか面白そうな車にしようと考えました．面白そうな車と言えば今やハイブリッド車です．でもクラウンやハリヤーなどの車格のでかい車種ではハイブリッドの恩恵も薄いようで，実燃費で20km／lを切ってしまうようです．セフィーロでも一般道を連続して走れば11km／lぐらいいくこともあるので，ハイブリッドの場合は少なくとも20km／l台は狙いたいところです．そうなると対象車はシビックハイブリッド，インサイト，プリウスの３つになります．この時点での私の好みはこの順番の通りでした．こうなるとエコカー関連の各種優遇のため人気沸騰中のハイブリッドということで，最悪セフィーロの次の車検迄に納車されない可能性もあるので急がなければいけません．実際はこの10月の時点で得ていた情報では8月にプリウスを予約した職場のOくんが納車が5月と言われたとのこと．同じペースで予約が入っているとしたらプリウスは選択肢から外さなければならないわけです．
まあ実のところはじめからプリウスはあんまり気が進まなかったので急がなければならないといいながらそれほどでもなかったのが本当のところですし，そうなるとまずシビックハイブリッドの試乗に行くことにしました．シビックは現行車を海外に出張したときに使って，その居住性なんかも含めてかなり好印象だったのですが，ハイブリッドについては現行車では無く一代前のシビックをベースにしているようです．ちなみに一代前のシビックは乗ったことがないので，興味津々です．訪れた近所のホンダディーラーの試乗車はいつも営業車として使用されているようで，それなりのくたびれよう．距離もかなり走っていて，さすがにディーラーの試乗車だけあってコンディションは悪いはずはありませんが，どうもいけていない感じ．走り出したらシビックそのものとあんまり変わらない感じで，バッテリーの分の重量増がどうも気になります．燃費計も17km／l前後を表示していて，どうも予想していたよりはよろしくない．室内もどうも1世代前のシビックベースというのが原因なのかはわかりませんが，ディーラーのおじさんを横に乗せて後ろに家族3人が横ならびに座るとかなり窮屈そうです．
ちょっと期待外れで燃費のほうに矛先を向けるとディーラーのおじさんはインサイトを勧めてきます．インサイトについては以前どこぞのショッピングモールで展示会をしていたので試乗はしなかったもののその室内やラゲッジスペース，エンジンルームなどくまなく見てみたので，大体把握していたつもりだったのですが，勧められるままディーラーのショールームに置かれているインサイトを家族と一緒に見ていたら，かみさんはなかなかの手応えの様子．ただカラーバリエーションが少なく，かみさんの欲しい色がないということでひとまず見積りと大体の値引きを聞いて退散．走りについてはシビックハイブリッドと大体同じということで，さして興味も無い私なのでした．
さて見積りをもらっただけで満足感で満たされたのでしばらく何かアクションするわけでもなく過ごしていたところ，とある朝新聞に目を通していたらホンダの広告の紙面にインサイトのカラーバリエーションが特別仕様で追加されたとありました．早速かみさんに見せたところ，自分好みの色が選べるようになったということでかなり乗り気になってしまいました．このままではさして深い検討もないまま色が決め手となってしまうことになります．
ここで私はこのままでいいのかという思いがむくむく湧いて来たのです．かみさんの嗜好で車選びが決着することは別にかまわないのですが，その決め手が車体の色というのがとっても許せないのです． ということで，阻止に動くことにしました．すぐ近くにあるトヨタにプリウスを見にいくことにしました．ちなみにこの時点でプリウスは翌年の5月以降の納車との情報があったので，補助金は完全にムリそう．しかもそれはインサイトを見にいく前の時点での情報であり，セフィーロの次の車検に間に合わない可能性がかなり高くなっているはずなのでした．
それでもかみさんの色で車を選ぼうとする姿勢に少しでも抵抗したい気持ちが強かったのです． 早速次の日曜日，トヨタへ．歩いてものの数十秒の距離なもんなので，私のカッコはというとまさにジャージそのまんま．それを横目にしかめっ面のかみさんと子供らを連れ，ディーラーの建物のテラススペースに展示されている新型プリウスをしげしげ眺めていました． 端目から見ればオヤジが汚い格好をしていて，いかにも通りがかりの冷やかし家族．店の中の店員はどうせ…という感じで一瞥して店の奥に消えてしまいました．
そんなことにはお構い無しにドア，リアハッチ，エンジンルームとあらゆる開くところを片っ端から開け中身をチェック．後ろのシートに座りヘッドクリアランス，ニースペースをチェック．キャビンの広さはインサイトのそれと比べて大幅に広く感じられ，この時点で私の中でインサイトは消えました．
展示車は上から２つ目のグレードにオプションがいっぱいついているもので，いかにも格好が悪く見られがちなところをスポイラーを付けてごまかしているような感じ．かみさんが座るとシートが低く，前が見づらいとのこと．ここで自分たちだけではわからないことが出てきたので，店内に入り店員を引っ張り出します．ひとまずシートがこんなに低いのはなんとかならないか聞いてみました．するとこの車体はオプション装着車なのでシート高さが可変でなぜか一番高い位置にしても低く目なのだとか．オプション無しのものはそんなに低くないとのことで，なんだか腑に落ちない感覚を覚えますが，まあそんなことより試乗でしょう．幸いにも試乗車はあるようで，テラスに置いてあるちょっといかつい上級モデルではなく下から二つ目のモデルを試乗できるとのこと．
さて，結局今回も決められずに次回に続きます．本当に今度は決めなきゃいけませんよね〜（他人事かい！）
