次の車選び(その3)

さて前回トヨタのディーラーで営業マンにちょっと訝しめの応対をされながら試乗車の有無を確認したところまで行きました.早速それじゃあ試乗してみましょうということで話をはじめたところ,車のところまで案内してくれたのですがその営業マンはあとはナビに試乗コースが入っているので勝手に行ってくださいなんて言うわけです.ますますこっちがどうせ買わないものだと決めつけている様子.

まあ子供じゃあるまいしここで腹を立てても…と気を取り直し家族で試乗車に乗り込み出発.エンジン音が全くしないところにかみさんは驚いていましたが,私は初代も2代目も自分の運転ではありませんが乗車したことがありますのでそんな違和感でもありません. アクセルを開けていくと先代までと比べてエンジン音がかなり静かに感じます.また2代目の助手席では人の運転ではありましたが普通の車と比べて加速のときに多少を違和感を覚えたのですがこの3代目ではそれがありません.一体いつからエンジンがまわりはじめたのかわからないままアクセルを踏み込みそれなりの加速度になったときにはすでに力強くエンジン音が聞こえていました.

ゼロからの加速はセフィーロとはそんなに変わりませんが,低速域から中速域に入った頃からパワーフィーリングが違いました.というかメーターを見てから気がついたのですが50キロほど出ているかと思い覗いたメーターがなんと60キロに届こうかというスピードになっていました.普段セフィーロで走っている若干の登り坂を同じ感覚で走っていたわけで,アクセルの踏み込みもそんなにいつもと変わらなかったと思います.アナログメーターとデジタルの差もあるかもしれませんが,ノーマルモードでこの加速が得られるなら結構こりゃ面白い車だと言えるのではないでしょうか?

そもそもハイブリッドの加算分を合わせて都合2.4リッター相当のパワーであるとのことでしたが,試乗する前まではそんなのうそでしょ?と正直疑ってかかっていました.しかし,これはなかなかのもんと思い,気を良くして試乗でありながらナビのルートを更に外れちょっとしたくねくね道へ.脚周りとステアリングフィールを確認したかったのですがステアリングもサスペンションもファミリーカーにしては若干硬めかと思う程度で,かなり私好みな味付け.4人乗ってかなりハード気味に走ってこの安定感なら合格です.実はシビックハイブリッドはちょっとした右左折でサスペンションの動きが落ちつかない印象だったのですが,プリウスに至ってはセフィーロにNewSRを奢った直後をはるかに超えた感じがして,なんだか走っていて楽しい感覚を覚えてしまいました.

ほんの10分程度の試乗の結果として正直これは意外でした.というのも所詮ハイブリッドカーなんて走りをさ楽しめる代物ではないと最初っから決め付けていたので,シビックハイブリッドよりもモーターアシストの味付けが濃いプリウスが乗り味においてシビックハイブリッドやインサイトよりもプリウスが優れているはずがないと思っていたのです.そこに来てこんだけちょっと乗っただけでも意外にも満足感が得られたわけで,私にとってはこれはまさに目から鱗.こうなると今までつまらない車の代表格と考えていたプリウスが私の目には俄然楽しめる車に映ってきました.

あとは今まで気に入らないでいたスタイリングや内装もすべてがあばたもえくぼとなって私の目にはいとおしく見えてくるから不思議です.満足感いっぱいで試乗を終えた私は店に入るなり,まだグレードも何にも決めないうちから店員さんに納期を確認していました. しかし即答できる納期は7月とのことで,残念ながらそれはもちろんセフィーロの車検が切れたあと.それじゃダメじゃんということでちょっとでも似た車ということで出たばっかりのSAIはどんなもんか買うつもりもあんまりないのに聞いてみたところこちらは8月以降ともっと厳しい状況.

でも今回の試乗でどうしても単なるエンジンのアシストをするだけのハイブリッドでなく,最も先進的と言えるトヨタのハイブリッドをはずすことが考えられなくなってしまいました.こうなるとある意味無理を通して是が非でもプリウスにこだわっていくべきなんでしょう.うーん... ということで結局見積りしてみることにしました.

見積りするにあたってどのグレードにしてもどのようなオプションをつけるかにしても全く頭の中にはイメージがなかったのですが,店員さん(後に副店長と判明)に聞いたことは二つだけ.

@燃費がいいグレードはどれか?
A納期が早まる可能性の高いグレード,オプションはあるか?

ここで,その副店長は困った顔一つせずグレードはL.オプションはメーカーオプションによって はキャンセルの組み替えの障害になるケースがあり,あまり一般的でないオプションは選択しない方が良いとのこと.これでラフに弾いてもらった見積りは車体値引きはほとんどなしで,コミコミで約230万円というところ.この時点でエコカー補助金は完全にあきらめていたので,まあ考えていたよりは高かったのですが,感覚的にはあれほど遊べる車体がグレードが低いにしろそこそこの値段で買えると考えるいうことがかなり魅力的に感じた私はほぼいい加減に飽きて来た感の漂うかみさんにこれでどう?と聞いてみました.すると"色は?"とまた的外れな質問.確かにグレードをLにした時点で選べる色は全9色の中から4色に絞られてしまうのです.それも白黒銀とライトブルーメタリックのいわゆるプリウスカラーのうちからしか選べないのです.

これがかなりひっかかるらしく,赤とか派手系の色を選びたいかみさんはグレードがLというのは許せないといったご様子.しかしたかがカタログスペックとはいえ10・15モード燃費で2キロ以上の違いは私の満足感を削いでしまうのに十分なのです.こういった事情から是が非でもでもグレードLにこだわりたい私は,かみさんに派手系の色は汚れが目立ちやすい点を猛プッシュ.セフィーロに至っては年に4回しか洗車しないうちの風習を思い出したのか,かみさんも一気にトーンダウン.

結局グレードLで最も汚れの目立ちにくいシルバーで決着と相成りました.オプションについてはフロアマットとあとバイザーや愛車セットなどお約束のセットをつけるだけ.この時点でグレード,オプションを確定で納期を確認してもらったところ,7月がいっぱいいっぱいとのことで,見事にセフィーロの車検切れ以降.うーん,その間一体どうするつもりなんでしょうか?まあ納車まであと7ヶ月ありますからその間ゆっくり考えましょうかね.

ということで新しい車は30プリウスで決定です.よく考えた見たら人生で初めての新車購入です.セフィーロが車齢15年まで乗り続けたわけで,プリウスに15年乗ると私もそのときは60歳の手前ということになります.今後どの程度の技術革新が進みその時点での新車に対して大きな遜色が無ければそこまで乗り続けることもあるでしょうし,まあ,どの程度までお付き合いできるか楽しみでもあります.乞うご期待.

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