再度火入れに向けて

前回の火入れにてセルモーターを回し始めると2クランク目ぐらいからギャギャギャという音がすることが判明しました.またキャブからのガソリン漏れもあって火入れを断念せざるを得なかったわけですが,まあエンジンから異音というのは元の車体入手時点から聞いていたことなので,そう驚かずにとらえられたものの,キャブについては今回フロートバルブが高額ということで交換せずに臨んだことが,結局オーバーフローという形で出てきたわけで,少なからず後悔の念を禁じえません.ともあれ,双方とも何かしら対策の上で再度火入れできるようにしていかなければなりません.

まずセルモーターに関してですが,火入れの当日にワンウェイクラッチか?と思い,ジェネレーターカバーを開けてチェックしてみたものの大丈夫そう.セルモーターのギアも問題なしであったわけです.で,あのような音がするとなると,セルモーター本体が断然怪しくなってくるわけです.そこでwebを見てみると結構SRXやSERROWでセルモーターが壊れている例が紹介されていました.確かにその症状の中に今回と同じようなことが書いてあったので,今回はセルモーターそのものを疑ってみることにしました.

思い起こせばA32セフィーロの時は2回もセルモーターを交換しました.あの時はモーターの電極ブラシ?の接触不良でセルが回らないという状況でした.webに転がっている情報でもSRXやセローでは電極の摩耗によるものが多いように思いました.で,セフィーロの場合はリビルドセルモーターなんかがあったのですが,SRXの場合はそんなの売っていませんし,といっても自分で分解して修理なんてできないので,ちょうどその時期実働車から取り外ししたという使えそうなものがヤフオクに出ていたのでそれを早速落札しました.ちなみにより入手性の高いセローのものが使えないか検討したのですが,取り付けねじの位置などが異なりダメそうでした.

さっそく到着次第交換作業です.まずセルモーターを外すところからですが,取付ねじが回しにくいのは定番としても,その上にセルモーターをフレームの間を通して取り外すのが結構大変でした.まるで知恵の輪のような感じで古いセルモーターを外し,今度は逆の手順で新しいセルモーターを装着します.交換が終わりセルを回してみたところ,長時間回し続けても異音はありません.ああよかった.

あともう一点やっておかないといけないのが,キャブです.これははっきり言って高額なニードルバルブセット(カワサキ車でいうところのフロートバルブ)を購入するだけで現在のキャブがちゃんと動くかはかなり微妙です.というのも元からキャブの中のガソリンがタール化するまで放置されていたものであり,使えればラッキー程度のものであったわけで,フロートバルブを交換しただけでは今は隠れている他の問題点も出て来てしまう可能性があったわけです.

そこに,ちょうどタイミングのいいことに実働車から取り外したとコメントされている程度のよさそうなキャブが出品されました.開始価格がそう安くなかったものの,そのニードルバルブセットよりはずいぶん安価な開始価格でしたので,これを少し競争してそれでも送料合わせてニードルバルブセットよりは安価な価格にて落札することができました.到着したものを見ると外観も良好で,フロート室内もきれいなものでしたので,中身の新品ゴム部品を今までのキャブから移植して取り付けることにしました.

あとは取り付けるだけです.一応燃料コック周りの錆の出ていたコックのポジション表示板もスチールウールをかけてそれなりに文字が見えるようにしました.が,まだ錆がとり切れていませんね.まあ,機能優先なので深追いはしないことにしておきます.

さて,なんとか問題の箇所が解決できたので,再び火入れに挑みます.燃料コックをPRIにしてキャブにガソリンを流します.今度はガソリンは漏れてきませんので,このキャブで同じ轍は踏まなかったということで第一関門クリア.次にチョークを引いて,セルを長めに押します.するとエンジンに火が入り,3000回転ぐらいで回り始めました.少し時間を置いてからチョークを戻しましたが,キャブは少しアイドルスクリューを押し込む側にしていたので,全然回転が落ちません.アイドルスクリューを1300回転ぐらいになるところまで戻して,アクセルをあおってみます.少し息つくような感じですが,まあアイドリングは落ち着いていますので,ひとまず火入れとしてはここまで.

これでなんとか火が入ってくれました.あとは走ってみないとわからないところですので,それに向けた準備を始めようと思います.

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT