さて,他に入札者がなく開始価格のまんまで予想外に落札できたわけですが,実は同じ出品者から出ていたもので魅力的な出品があったので同時落札してしまったりして,結局出品者の方が格安発送を提案してくれたのと,結局のところプリウスでは2台をいっぺんに引き取りに行くことが出来ないので,車体は発送してもらうことにしました.なので,引き取りは今回はなしでいきなり発送してもらった後の現車確認からです.

まず,車体の左全景ですが,こうやって見ると欠品は少なく,ぱっと見マフラーぐらいでしょうか?しかしタンクには盛大な穴があいており,この車体が想像もつかないほど長い期間放置されてきたことを物語っています.ここまでタンクの状況がひどいのはGPz400のほぼ2分割になっていた例に次ぐ酷さです.ブレーキは固着がひどかったようで,前後ともホースから取り外されてシート上に貼り付けてあります.

右サイドは,タンクが破れていないので,ずいぶん好印象です.フォークインナーの錆もこれまたひどい有様で,流用は確実に不可.幸いにもキックは降りまして,ちゃんと圧縮していそうな音がしています.ちなみにこの車体はキックのみでしてスターターモーターがありません.SRX250Fでは少なくともセル始動ができたんですが,この車体はキックのみなので,結構長年の使用によりフレームのスタンド取り付け部にクラックが入ってしまい廃車というケースがあったようです.

この車体の入札に至ったのはまさにこのメーターの読み値です.まあメーター巻き戻しは当然懸念されるので到着してからのお楽しみではあったのですが,こうやって現車確認してみると前後のブレーキディスクの減り具合を見る限り,メーター巻き戻しは行われておらずほぼ新車のまんま長期放置状態に陥ったのではないかと思われます.キーも1本純正のがついていますが,摩耗もほとんどありません.シートロックやヘルメットホルダもこれで開けられるのですが,残念ながらタンクだけはびくともしません.

シートは純正の生地の縫い目が破れています.ブレーキキャリパーは前後とも外観はそう悪くありません.パッドもかなり残っていますが,パッドとキャリパーの間に錆がはびこっていて,パッドが固着しています.ピストンの固着以前にパッドとキャリパーがこのように直接固着している例はなかなか見ることができませんね.

リアタイヤは見ただけでわかる深いヒビが溝に沿って走っています.ホイールの腐食具合もなかなかなもんです.恐らくタイヤはヤマハの工場出荷時についていたものそのまんまなんでしょうね.リアサスはオイル漏れは見た感じありませんが,錆がロッドにも多数あるので使えないでしょう.

フレームはネジの周辺が主にさび色になっています.エンジンのアルミの腐食っぷりもなかなかなものです.クラッチはちゃんと動きますが,アクセルは全然動きません.ここんところケーブルが固着しているのか,キャブが固着しているのかわかりませんが,両方の可能性もありますね.

フロントはホイールの腐食ぐらいでしょうか.SRX-6はダブルディスクなので,そのディスク取付面にカバーがついていて,この車体はシングルディスクの仕様になっています.しかしなぜだかフォークアウターには左のキャリパーの取り付け座がついています.どういった経緯でこんなことになっているのか謎ですが,そんな将来の拡張性を考慮したオプションが当時から用意されていたのかしら?

ハンドルネック周辺です.フロントウィンカーは折れてぶら下がっています.中に水が溜まっているようですので,中がどうなっているかはおたのしみですね.ライトケースは結構錆びていますが,これは使うのかどうか補修の可否で見極める必要がありそうです.

最後にタンクの穴を拡大しておきましょう.ここまでになると補修は完全にあきらめざるを得ません.中からは腐ったガソリンが固化したときに鼻を突くにおいがします.車体を傾けるとじゃらじゃら音がしていまして,得体のしれない煙が立つような状態です.それにしてもこのタンクは使わないまでもタンクキャップは何とかして使いたいところです.
こんな感じの車体で,やることが多いのか少ないのか少し読みにくい面もありますが,足りないパーツのめぼしを付けてざっと見積もったところ,それでも結構な額になってしまいました.今になって落札したことを悔いてもしょうがないんですけどね.