スプロケット交換(その1)

ある程度の距離を走って状態確認をほぼ終えたザンザスですが,乗れば乗るほどよろしくない現象が目立ちはじめました.エンジンのトルクに合わせてギャーン,ギャーンとエンジンか駆動系のあたりから音がするのです.はじめは流石4ストマッハと呼ばれたザンザスだと感心していたのですが,どうもパワーにつながる音ではなく,どちらかというとパワーをロスしている感じがしてきました.下り坂でエンジンを止めて走ってみたりして,音と振動がどの程度消えるかをチェックしてみましたが,その結果駆動系からの音であることが判明しました.ということでチェーンとスプロケットを見てみましょう.

まずチェーンです.チェーンについては以前ご紹介したとおりRKのゴールドチェーンが付いています.ということは一度交換されているということですが,チェーンのピッチを計った限りではまだまだいけそうです.一時しつこく付いていたゴミもほとんど落とせており,摺動も問題ないレベルまで回復しています.ということで今回チェーンは交換しなくてもいいかなと考えました.

一方スプロケットについてはダメそうです.まずドリブンはAFAMの物が付いています.純正と同じ歯数46なのですが,磨耗が激しく,山が細くとがっていて,片側のみ減ってきているために左右均等ではなくなっています.AFAMはアルミなのでチェーンに比べると格段に早く減るのですが,こんなにも差が顕著なのは見たことがありません.ドライブ側についてもスプロケットカバーを外して見てみたところ,全然ダメです.こちらは純正が使ってあり,その減り方を見るとどうやらRKのゴールドチェーンに換えた時にドリブンだけ換えて,ドライブはそのまま使っていたような感じです.こちらも歯がとがりまくっていて,交換時期をとっくに過ぎているのがありありとわかりました.従って今回はスプロケットのみを交換すれば例の音は消えるであろうと推測しました.

まず調達したのはドライブスプロケです.ドライブスプロケは新品であってもそんなに高くはないのですが,今回5部山のまだつかえそうなものを見つけてしまったので,それを使います.ものはZXR250用として出品されていたものですが,調べてみるとゼファー400/kai,ZXR400,バリオス,KLE250,GPZ400R,GPX250/400,エリミネーター250などでも使えるらしく,出品されていたものがザンザスの純正歯数15丁と同じだったので,思わず落札してしまったのです.

さて,ドリブンの方については今回あまり細かくはご紹介しませんがドリブンもそろったので早速作業です.まず今まで付いていたドライブスプロケットを外します.まずリアのホイールを一番前の位置にずらし,チェーンに余裕を持たせてスプロケットが外れやすくしておきます.でも今まで私が弄ってきた大排気量のものとは違い,シャフトへの取り付け方が違うようで,シャフトはスプロケットを貫通しているのですが,取り付けはそのシャフトにネジがきってあるわけではなく,シャフトの先に溝がついていて,そこにシャフトのぎざぎさにあわせた1つの穴と取り付け用の2つの穴が開いているワッシャのようなものが付いています.良く見るとワッシャ側についているギザギザは正規の位置に取り付けると半ピッチずれるようになっていて,これが引っかかりになってドライブスプロケを固定しているようです.ところが,あらかじめついているドライブスプロケットはあまりにも汚れているので,この半ピッチのずれが正確に見ることが出来ず,なかなか外れませんでした.仕方なくシャフトを大掃除して,ワッシャ全体が良く見えるようにしてからはずすと難なく外すことが出来ました.車体が汚いとこんなところにも手間が掛かってしまうのね〜.

で,外れたら今度は新しいスプロケットをつけるのですが,スプロケットをとった後の普段見えない部分が想像したとおりにあまりにも汚いので,この部分を掃除.アウトプットシャフトの根元のシールを傷めてしまわないように,パーツクリーナを使わなかったので,シャフトの根元も含めなかなか綺麗にならずとても時間が掛かりましたが,ようやっと安心してスプロケットを取り付ける気分になるレベルとなりました.

さていよいよシャフトにグリースを少々塗って,スプロケットを取り付けます.スプロケットの取り外しの時はやはりチェーンが掛かっていたほうがネジを緩めたり締めたりしやすいので,チェーンも同時にかけてしまい,スプロケットが容易に回転しないようにします.ドライブスプロケットについてはここでスプロケットカバーを取り付けて作業は終了.このあとドリブンといきたいところなんですが,ちょっとした問題があり一旦ホイールは外したものの作業が持ち越しとなりました.そのまま週をまたぐのはいやなので,一旦リア周りを戻しました.このときチェーンの張りを仮に調整したのですが,全然エキセントリックカラーの位置が以前とは異なりました.ドライブスプロケットを換えただけなのにこんなに変わるということは,ドライブスプロケットが磨耗しすぎて理論上の直径が小さくなってしまっていた証拠です.


ということで時間が開いてしまったのをいいことに,試運転です.音に関してはまったく無くなってしまいました.ドライブ側だけを換えてこれだけ効果が出るということは理論上の直径が変わってしまい,ピッチが変わったことで,チェーンの出側と入り側でピッチのずれが発生し,チェーンとスプロケットが先端あたりで干渉し不快な音を出していたということです.

で,音が収まったからドリブンはいいかな?と思ったりもしたのですが,一度見てしまった常識はずれな磨耗具合はもうどうすることも出来ません.とにかく次回ドリブンを交換するわけですが,また安易な思い込みで手間が掛かっていたりします. 乞うご期待です.(←何を期待せーっちゅうねん!)

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