タンク補修

さて皆さんのご想像のとおり,今回はタンクの補修でございます.1回にまとめていますが,これも結構時間をかけてやっていますし,テールカウルと平行に進めていたりしますので,塗装なんかは最後は同時終了だったりします.で,タンクのもとの状況ですが,これが車体のやれ方に比べるとそんなにすごいわけではないのです.へこみ2箇所はなんとかなりそうなレベルで,長期放置の実績があると思われるのにも拘らず,タンクの中は全然錆が出ていません.一応エアを吹いて中のごみを排出してはみましたが,ごみはなかなかな量が出てきたんですが錆はまったく出てきませんでした.穴から明かりを入れて隅々まで見てみましたが,錆が無かったので私的にはこのタンク,結構当たりな感じですぞ.

まず,ザンザスにはタンクに”Xanthus”というロゴが入っているのですが,これが2枚重ねのもので,結構転倒して傷つく部分についているので欠損している場合が多いのです.この車体の場合も例に漏れず欠損しているのですが,右側については欠損の上にその下地部分が大きくへこんでいます.大きすぎる上にこの部分のへこみ方がギザギザにへこんでいるがゆえに,ここはデントリペアも歯が立ちません.

従ってこの部分は下地荒らしをしたらパテで埋めていき,徐々に形状を慣らしていくのですが,周りの変形も多少あったがために,それとのあわせを綺麗に見せるために結構技巧的に埋めていかなければいけません.都合厚付けパテでの作業は3回に渡り,ニンジャのときのような失敗にならないよう,その手間を結構かけました.埋めては完全硬化させ,表面を馴らし今度は完全乾燥.これを3回ですから6週間にわたっての作業でようやっと厚付けの工程を終えました.

また,薄付けパテも完全硬化までは待ちませんでしたが,乾燥には気合を入れたので都合3週間.パテだけで約9週にわたって作業していたわけです.う〜む,気の長いこともそうですが,それだけの長い期間タンクのない状況で車体を放置しているあたり,結構麻痺してしまっていますね.私って.

また,加えて金的の右上あたりに微小なへこみがありまして,ここはデントリペア.これはパテ埋め作業の合間に一瞬で終わりました.恐るべしデントリペアですな.

そして10週目はいよいよ塗装.もう全て割愛したいほどやりつけた作業ですので最後のウレタンクリアだけご紹介.ベースのワインレッドメタリックとクリアを重ね塗りしてから1週間乾燥させた後,Xanthusというロゴの位置にKawasakiロゴを貼り付け,いよいよ次はウレタンクリアを吹く番です.(だって〜,純正のロゴはめちゃくちゃ高いんですもの〜)

今回は近くのホームセンターでイサムのクリアが1本しかなかったので,一括購入できる店を探したのですがなかなかなく,ソフト99のウレタンクリアを使いました.ソフト99のは缶の下側に棒が突っ立っていて,これを押し込むことで中のガラス管を割るようになっていて,この衝撃で吹き口を破損させてしまう可能性のあるイサムに比べると親切設計です.でもこんな特殊な缶だと結構高いんだろうな〜.まるで塗料にではなく,缶にお金を払っているような感じもありますが,値段はイサムもソフト99もほとんど同じなんでありました.

今回はテールカウルの出来にもこだわりたかったので,並べて庭において一気にタンクとテールカウルにクリアを吹きました.天候,温度もちょうどよく,風も無かったので非常に作業は順調でした.出来上がりはというとイサムとそんなに変わりません.う〜む,久しぶりに会心の出来...やっぱり時間と手間をかけると美しく仕上がるわけですね〜.また一つ勉強になりました!

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