タンクからのガソリン漏れが何とかなったと思ったら今度はキャブからのガソリン漏れ．それも今まであんまり見たことがない漏れ方です．ただ，この漏れ方はフロートバルブとかは関係なく，キャブの連結部からのガソリン漏れ．滅多にやらないキャブを１ケ１ケ外しての作業となります．
今まであまりこの手の作業をやらなかったのは，ほとんどの場合ここからガソリンが漏れることはなかったのと，キャブの連結部を外してしまうと，Oリングの密閉性が保てなくなり漏れていなかったものまで漏れてきてしまうため，必ずOリングを交換しなければいけないからです．要は都度Oリングを購入するのが面倒でばらしていなかっただけなのです．
ということで，Oリングを購入した次の週末，早速キャブを個体に分解します．大体この個体分割においてはキャブ同士を止めているバーからねじを外すのに苦労しますが，例にもれず今回も苦労しました．ねじのいくつかはプラスのリセスがばかになってしまったのでバイスクリップでつかんでようやく緩めた感じ．まあ簡単に同調が狂わないための対策なんでしょうけど，それにしてもこのねじの締め付けトルクは異常です．そんなことを考えながら分割して写真のような状態に持ってきました．
で，燃料供給の穴をつなぐパイプのOリングを交換していたら，すごいのを見つけてしまいました．もちろんあれほどのガソリン漏れになっていたのでこのT字型のパイプのOリングは２段になっているもののそのすべてがひび割れていたりしたのですが，それに加えてキャブからのホースをつなぐパイプ部の写真でいうと右側のところに深々とカッターの刃でつけたと思われる傷があります．これではOリングだけ交換してもホースのつなぎ目から漏れてしまいます．このキャブはかなり手広くパーツを販売しているパーツ屋さんから購入したのですが，チューブを外すときにこんな荒っぽいことをしていたんですね．ちょっとこのお店は注意して品定めをしておかないといけないということで私のブラックリスト行き決定です．しかしあいにくこのT字のパーツは新品を購入していませんので，これは困りました．
で，幸いというかなんというかGPz400Fのジャンク部品どりキャブというのが手元にあって，いろんなパーツが腐食，固着しているのでとても部品取りとしても売りに出せず困っていたものがありました．幸いにもこのT字型のパーツの型番は同じなのでそれをばらしてなんとかすることにしました．
結局そうやって組みなおして，目感で同調を合わせなおして車体に組み付けます．毎回同じですが燃料ポンプにジャンパで12Vを供給し，強制駆動．ポンプが止まったところでガソリン漏れをチェックします．今度はばっちりガソリン漏れもなく，これでようやく燃料の入り口側のけりが付きました．再びエンジンをかけ，状況を確認します．目感ですがキャブの同調が改善されたのか，気持ち前回よりも吹けがよくなったかもしれません．これでようやく車検に挑めると思ったのですが，そうは問屋が卸してくれません．もう少しお付き合いいただく旨ご容赦を．
