テールカウル(その1)

今回外装で一番苦労しそうなのがテールカウルでした.というのもザンザスのテールカウルは1号機の時も苦労しましたが,3分割式でテールランプ上でねじでそれぞれがつながっています.しかしその締結部の近くはテールランプやフレームには固定されておらず,タンデムでテールカウルに手をかけて乗車していると,必ずと言っていいほどブレーキをかけたときにタンデムパッセンジャーがテールカウルを持ち上げてしまい,それでねじの締結部を破損させてしまうのです.そのため,テールカウルの左右のパーツはある程度の数出品されているのですが,真ん中の部分はほとんど出品されないか,出てきているものも破損している上に高額だったりするのです.

で,1号機の時は破損はしているもののこの真ん中の部分があったので,それを無理やりでも接着,固定してなんとかしたわけなんですが,今回はその真ん中の部分が入手困難.したがって左右の部分のみ調達して雨水を防ぐため車体に付けているとこんな感じになるわけです.それにしても左右で色が違ったりしているので余計にみすぼらしいですね.これ.

で,どうするかというとこの真ん中の部品自体を作ってしまうことにしました.まずは固定です.固定には100円ショップで売っているステンレスの取り付け金具を使用します.この固定金具,ステンレスのくせにてかてかしていて,おそらくめっきをかけているように見えます.実はステンレスではなく鉄製なのかもしれません.まあ,いずれにしても見えないところですのでいいかな?って感じです.適当に穴が開いてはいるものの,そのピッチは都合よく車体にフィットしているわけではありませんので,その長さをある程度精度よく計る必要があります.なので写真に写っている金尺では役者不足ということになります.

大体の長さに切って,片方の穴がちょうどテールカウル側面のねじ穴と合うようにして幅を調節してちょうどはまるようにしていきます.意外にカウル側面側の袋になっているところに差し込む必要があって,その幅に合わせるのにディスクグラインダーを使って削っていったりして時間を要しました.ちゃんと嵌められるようになったところで,もう一方のねじ穴の位置をケガいて,そこに穴をあけます.

取り付け金具の改造が終わったところで車体からテールカウルの左右を取り外し,取り付け金具を渡してねじで固定します.これだと純正の樹脂製の真ん中のパーツよりは強度がある感じですので,この上に,形状を作っていきます.

途中の工程は省きますが,左右のカウルを渡るように表面側にサランラップで面を作り,両側をテープで固定します.シートの下に潜り込む部分の段差はセロテープやなんかを駆使して無理やり段差になるように工夫したりします.そして裏側からエポキシ接着剤を流して面を作ります.一旦硬化したところで再度エポキシ樹脂を塗り,その上にガラスマットで補強します.所詮サランラップで作った面なので,表面側はこの状態では多少波打っている感じです.でも,全く何もないところに面がとりあえず出来上がりました.ちなみにここまでで2液性のエポキシ接着剤を4セット消費しています.ははは.

サランラップに隙間があって,その結果突起になっている部分などをカッターなどで除去し,波打っているところにパテを盛り,整面します.もともとの波打ちが深いところで3mmぐらいありましたので,パテを盛っては削りというのを5回ぐらい繰り返してようやく納得のいく面が出来上がりました.

ここらへんで長くなってしまうので,続きは次回ということにしましょう.

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