今回はキャブをそろそろ手がけようと思って,まず分解するところからです.キャブについては,この車体を購入するときにキャブがあるとないとでは追加費用に大きく影響するので,ある意味この存在が当企画のスタートを決めたと言って過言ではありません.でも今頃初めてキャブを明けるあたり,脳天気というかなんというか,あきれた進め方と言わざるを得ませんね.
キャブの外観は比較的きれいで,まあ交換部品はあるでしょうけど使えないこともなさそうというのが第一印象です.分解する前に判明している問題点は
ひとまずフロート室をあけてみます.中身は結構きれいで,ジェット類のつまりもないようですし,フロートもなかなかきれい.フロートバルブも一応シート面に傷もなく,ちょっとリスクはあるものの使えそうです.ということで4つともジェット類,フロートバルブの洗浄,清掃をしてフロート室のパッキンを新品に入れ替えたら下周りは終了.まあなんとか使えるのではないかとこの時点では安心しておりました.
で,バキュームピストンが上に上げたら戻ってこない点を何とかするということで,上周りをあけてみます.大体バキュームピストンが動かない場合,ピストンにヒレのような形状がついているところが固着してしまっているケースが多いのですが,このキャブの場合,実は手で動かすとピストンは動いてくれたりします.ヒレのような形状はないので,固着はしていないということなんでしょうけど,この原因がどこにあるかということになります.で,開けてみてすぐに原因がわかりました.ピストンについているダイヤフラムのゴムがもう硬化してしまっていてしわしわ.それも4つともで,あと複数回往復したら破断してしまいそうです.
それに複数のこのダイヤフラムゴムとキャップとのスペースに何やら今まで開けてきたキャブでは見たことが無いような大きな異物が出てきました.初め昆虫かな?と思ったのですが,よく見たら植物の種か茎かでしょうか.日本ではあまり見ない植物ですね.小麦とかとも違うような.ちょっと怪しい感じです.それにしてもなんでこんなところにこんな大きな異物が入っているか不思議です.この部分はエアの吸入口はありませんので,誰かがわざと入れたんでしょうね.なんとなく黒い陰謀のようなものが渦巻いているかもしれませんが,もうなんだか訳わからない.
まあ,このバキュームピストンはゴムの部分のみ購入出来たりしませんので,一体物で応入する必要があります.となると方針は下記の3つ.
ということで,使えると思って今まで進めてきたキャブが実は使えなかったということがわかりある意味絶体絶命のピンチ.う〜ん,どうしたもんか.ホイールがらみで苦労したのがようやく収まったところでまたかいなという感じです.さて少しここで冷静になって考えますので続きは次回以降ということになります.