フロント周りを一気に(その1)

さてリアホイールの問題からタイヤが白紙に戻ってしまい,なんとかしたい思いでタイヤを物色していたのですが,フロントの100/90-18とリアの110/90-18を比べると110/90-18のほうがいろいろな車種でデフォルトなようで結構高かったりします.ということでなんとか購入できたのはまずフロントのみ.前回フロントリアの同時購入で失敗の序章を生み出してしまったような感覚でもあったので,今回は少し奥ゆかしさを出してみたということになりましょうか.

タイヤの銘柄はメッツラー ME880で,国内ではあんまり見ないモデル.どうもハーレーとかの純正フロントタイヤのようで,ものはもちろんバリ溝.到着した商品をみながらええ買いもんしたわ〜と悦に入ります.で,今回交換に際してフロント周りを一気にやってしまいます.

まずは両方ともシールがダメになっていると思われるフロントフォークです.で,一応ダストシールもと考えたのですが,結構このダストシールはZ1,Z2などと同じように結構大柄なもので,かなり高価なのと,車体についていたものはまだ破れや切れがなかったので今回はフォークシールだけ交換することにして,早速購入します.またサークリップやメタルブッシュなどはその摩耗具合などを見てから決めるという行き当たりばったりですが,まあ今回もそんな急いでいませんのでこんなもんで作業開始してよろしいでしょう.

さて,フロント周りはもう何度もばらしているのですがフォークを抜くのは初めてなので硬いねじを緩めたところでジャッキでフロント周りを揚げます.キャリパーを外しホイールを外してフォークを抜いてしまいます.z550GPもGPz400Fなどと同じように左右のフォークをつなげてエアサスの圧の均一化を図るバイパスがついてますが,この車体はそのバイパスがパイプではなくチューブで出来ています.これが破れていたらえらいことでしたが,詳細に見てみたところ幸いにも一応使えそうですのでここはこのまんま作業を進めます.

フォークを抜いて,フォークトップを緩めないまんまボトムケースを外します.この車体はアクスルがフォークの中心をとおっておらず若干フロント寄りにセットされている事もあって,比較的簡単にボトムケースを外せてラッキーと思いつつ中のオイルを抜いたところ,写真のようなヘドロのようなオイルが少ししか出てきませんでした.左右ともこんな感じだったので,もしかしたら輸出の時にオイルを全部抜いてしまったんでしょうかね?謎です.で,サークリップやメタルブッシュは交換不要と判断し,部品それぞれを清掃したら,オイルシールのみ交換して組み付けていきます.そしてフォークの側面にはバイパスの穴があるので,漏れを嫌ってオイルは車体に取り付けてから計量して入れました.次にフォークトップを締めようとするのですが,これがなかなか締まってくれません.というのもこの車体,通常のスプリングに対して広めのワッシャを介してクラッチスプリングと思われるスプリングが追加されていて,自由長が少し長いのです.それを圧縮して入れようにも車体をジャッキアップしているので体重をかけるわけにもいかず,これは困り果てました.

最終的にどうしたかというと,100円ショップで以前2ケセットで買ったクランプをフォークキャップにかまして,もう片側を三つ又の下にあてて締め付けたところでクリップリングを挿入しました.これはクランプのすわりが悪くって締め上げるのに苦労はしましたが,正解だったようでなんとか左右ともフォークトップを無事閉じることに成功.さて,そろそろキリがよいところなので,タイヤ交換が本丸なのにもかかわらずフォークのみとなってしまいましたが,続きは次回のお楽しみに.

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