現車確認(その2)

現車確認2回目です.まず酷いタンクを見ていただきましょう.


日本の場合,結露などで古いタンクは内外から錆が発生してそれが致命傷となりますが,これはひたすらUVにやられた感じ.それも塗装がかなりいい加減でそのせいもあるようです.下地は赤のようですが,表面は元々赤に塗装していたものがピンクに変わってしまっています.表層のひび割れもすごくってなんかまるでハリウッド映画に良く出てくるポンコツのピックアップトラックの塗装のようです.なおタンクキャップのキーはマイナスドライバーで開くようになってしまっていて,中を確認したところケミカルでコーティングされていました.


タンクの下周りは特に錆は浮いていないものの明らかにメタルパテのようなもので補修した後があります.ここから穴が拡がった形跡はりませんが,補修後一度でもガソリンが入れられているのかも不明ですから,ここは慎重に行きたいところです.まず漏れチェックからでしょうか…. .


フロント周りでは特にホイールに触れや動きの渋いところはありません.メーターケーブルとキャリパーがなく,フェンダーも純正でないものがついています.タイヤはメッツラーのものがついていますが当然のごとく使える代物ではありません.キャリパーは既にレアアイテムになっているようで,高値で取引されているようです.そのまま高値コースでいくか,工夫をしてみるか.思案どころでしょう.


リアの足周りもノーマルのまんまです.スプロケットが,ドラッグレースにでも出ていたかのように巨大なものになっています.ここらへんを見る限りエンジンも無傷というわけにもいかないかも知れず,ちょっと先々買ったことを後悔することになるかも?と不安なところではあります.マフラーは奇跡的に傷も少なく,穴も開いていないものです.ここらへんは単独で入手するとべらぼうに高額なので,落札の際に決め手になってところなので実際使い回しが出来そうなので良かったです.ホイールはフロントと同じ感じでタイヤは完全にダメな感じです.リアキャリパーはなんか今までz400GPで見たよりもステーも含め複雑な形状になっていて,レア度満点です.


エンジン周りですが,外観はとてもきれいです.キャブも純正がついていますので,ここらへんの高額部品がそろっているところも魅力でした.ただ,プラグが途中まで抜かれており,いかにも圧縮を確認だけしたような形跡がありますので,圧縮を確認してレストアをあきらめたといういきさつがあったとしたらそれはそれは手間のかかる作業を覚悟せざるを得ないなと感じる次第です.キャブはピストンが4ケ中2ケはスムースに動かない状態です.腐食よりも砂が入っているかもしれません.今までとは違う作業を想定しておいた方がよいでしょう.

まあ,ここまでざっと見てかなり手間がかかるのは確実です.また逆輸入車の登録というのも今回初めての試みになるでしょう.いろいろ現地タイトルや車体番号,エンジン番号を元に書類を作っていき,登録申請をしておかないといけません.いろいろな初体験をこなしつつ,費用が掛からないように工夫しながらゆっくりと仕上げていこうと心に決めた私なのでした.

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