タンクのレストア(その2)

さて,前回BSペイントハンターの効果に酔いしれつつ粉まみれになり,途中で作業を中断することになりましたが,そろそろ寒くなってきてカッパを着込んで作業してもよさそうになったので,またBSペイントハンターを2つ購入してきてから作業を再開いたしました.まあ前回よりは手際が良くなっていることもあり,防護体制もばっちりで遠慮なくガンガン行けたので剥離作業そのものはスムースに進み,あとは剥がしたあと表面に残る凸凹をパテで埋めていきます.

純正塗装がところどころ残った上に作業中断の際に吹いたサフェイサーがあり,その上にパテを塗っているので本当はよろしくないんでしょうけど,パテを塗った状態では写真のような感じになっています.まあ一番大変だったのはKawasakiデカールの取付ブラケットを埋めることろですが,ここは大体多めに盛ってやっても乾燥したところで深い溝になっているところが凹んでしまいますので,時間をかけて乾燥させる必要があります.他にも今までは表面が汚すぎて気づかなかったような凹みなんかがあって,なんか表面積の半分近くがパテで盛られており,結果としてかなりな重量増になってしまうのではと心配にさえなります.このパテを削ってはまた凹み部分を盛り,乾燥させてまた削りを4回程度繰り返して,ようやく塗装に回せる状況になりました.

塗装はいつもの感じでプラサフを塗ったところで表面を均し,ベースのライムグリーンを塗ります.ここらへんはあんまり高いスキルも必要としていないのですんなりと済ませ,乾燥させます.十分乾燥させたところで,タンクのラインデカール部分を塗装します.で,旧車である上に限定カラーであることから,今となっては純正の塗装のまんま現存しているタンクはほとんど世の中にも無いようで,なかなか参考にできるような写真がwebに転がっていません.結構いい線行っているものもあれば,結構塗装屋さん任せでラインを引いてしまい,純正と角度がずれてサイドカウルとのつながりに違和感が出ているものや,青と白のライン幅の費がおかしくってイメージを大きく崩してしまっているものもあります.そんな中一番いけてると思う解像度の高い写真を参考にラインデカール用のマスキングをして,白のラインができたあとに青のラインを入れるマスキングテープを貼ったのが写真の状況です.

青いラインデカールの再現までできたところでかなりイメージが完成体に近づいてきました.で,次はカワサキデカールです.以前Kawasakiデカールではありませんが,空冷GPzシリーズではサイドカバーのGPzロゴをステッカーシール素材にインクジェットで印刷して対応したことはありますが,やはり年々色あせていくペースがあまりにも早く,今回はタンクなので同じやり方はしたくありません.やはり対候性のカッティングシートぐらいは使いたいということでシルエットカメオを使って何とかできないか考えました.で,買って以来各種デカールを自作してきてスキルもそろそろ上がってきたかなと高をくくって,今回初めて2枚重ねにチャレンジすることにしました.

シルエットカメオ付属のソフトで縁取り部分の出力をするのに少し苦労しましたが,まあひとまず黒字の通常Kawasakiデカールの縁取りになるように金色部分をカットし,位置を合わせて貼り合わせました.少しずれもあるかもしれませんが,まあ見れないことはないのでこれはこれで十分合格といえるでしょう.久しぶりのヒット作でございます.ちなみにアプリケーションシートは高いのでマスキングテープを使っています.少し見栄えは悪いですが,コストは1/5ぐらいでしょうか.これは以前カッティングシートで痛車を自作している動画を見てそこから頂いたアイデアです.こういった工夫って色々な人がいて常に進化しているんだろうな〜と考えると少し涙が出るほど感動してしまいます.

タンクに貼ってみました.ちょっとピンボケの写真しかなくって申し訳ありませんが,まあ出来上がりとしてはかなり満足度が高い出来上がり.あとはここにいつものイサムのウレタンクリア―を塗って少し磨いておしまい.はっきり言ってここまできれいに仕上がると思っていませんでしたが,塗装の剥離からかなり時間をかけてようやくここまでできました.といいつつまだまだ車体のほうではやることがたくさんあるのよね〜.

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