シート(その2)

前回予算の都合上というより私の悪い性癖のおかげで,程度の悪いものをレストアすることに方針決定したものの,購入したものはシート破れがあり,ちゃんとゼファー用に縫製されたシートカバーがないとダメな上に,ベルトなし.結局購入するにはしたものの,その実際があまりにも積み残しの多い素材となっていることを目の当たりにして後悔してしまっている私がおりました.で,捨てる神あれば拾う神あり.なぜだかすごく安価にゼファーの張替え用シート生地を売っているのを発見.あまりにも安価なので怪しさ満点なのですが,背に腹は代えられません.早速落札してしまいました.

ものはそんなに悪くなさそうですがもちろん中国製であり,縫製はOKでも糸が切れやすいとかオチがつく可能性もあります.恐らく保管状態が良くなく折り目が残ってしまうとかそんな程度のことだと思うのですが,これは実際貼ってみないことにはわかりません.なので到着後早速装着してみました.作業中やはり折り目が取れないというのが気になります.しかしそのうちなくなるのでは?と楽観思考で継続です.案の定完成しても微妙に保管時の折り目が残っているように見えます.これが張力がかかった状態で徐々に消えていってくれればいいのですが.

次にタンデムベルトです.これについても無策というわけではありません.というのも在庫の材料を寄せ集めてなんとか当たらにベルトを自作する手立てを考えていたのです.そのベース材料として最右翼として以前購入した部品の一部に含まれていたGPZ400Rのタンデムベルトをゼファーの張り替えたシートに当ててみると3cmぐらい短い.まあそうは問屋が卸しませんわな.ということでベルト自体は素材の利用範囲が金具部分ぐらいに限定されてしまいました.で,ベルト本体をまあ100円ショップで売っているベルトを切って流用してもいいのですが,それだと自分的には腑に落ちないところもあります.

そこで以前見本市でもらった不織布のバッグ.この強度は結構なものでして,数10kgのカタログを入れてもびくともしないものです.これであれば材料としてタンデムベルトに流用できるのではないかと考えました.早速取っ手のベルトを切って,長さを合わせます.これに以前からある在庫の張替用のシート生地を巻き付けて皮をかぶせるのですが,この作業が結構大変です.写真のようにシャコ万を5つ使って板に挟みながら1面ずつ接着しては養生していきます.

それぞれ1日ずつ養生して4日経過.やっと素材としてベルトが完成しました.こうやってみるとまだゴワゴワしていますが,シートに張った時には真っすぐなることを祈りつつ金具を取り付け,シートに取り付けます。

さて,シートがこれで完成しました.この写真を撮ったのはシート生地を貼ってその後に完成したベルトを完成した取り付けた状態なのですが,まだシート生地の保管時のしわが残っています.車体に取り付けてみてその後1か月ぐらいたちましたが,その時点ではほとんどこのしわが消えていました.恐らくこのしわが長期的に見れば消えるのに,ユーザーがそれを不服としてクレームしたので安価に出品されていたというのが安売りの原因なのではないかと推測します.ともあれその安価なものを採用して今回はなんとかうまくいきましたので,多少不要な出費はしましたが大満足なシート製作でありました.

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