フロント周りをまとめてやっつける(その2)

さて,フロントフォークがあらぬ解決方法となりましたが,お次はタイヤです.以前にも少し触れましたが,フロントタイヤについては随分前に調達したピレリのタイヤを使用する方向です.まあ在庫があるんだったら先に作業やっちゃいなさいよということになりますが,手持ちのレーシングスタンドが使えないということでフロントを上げる回数を少しでも少なくしたいという思いがあったのは事実.その一方で前回レポートしたようにフォークを抜くまでの作業がたったの15分であったのもこれまた事実でして,ある意味なんで今までやっておかなかったんだろうと後悔の念も禁じえなくなってきました.こんなときはとにかく作業に没頭して忘れるしかないわけです.

今回初めてZRX1100のフロントホイールのタイヤ交換をするわけですが1点問題がありました.まずビード落としは私の場合4輪と共通のものを使うので,タイヤの下に木枠を挿して浮かせるのですが,これがいつものものが使えないのです.理由はブレーキディスクがあまりにも大きいため木枠に乗り上げてしまうのです.ZRX1100のフロントブレーキディスクって,ZX-9RのE型とかと変わらないと思いこんでいたのですが,良く考えてみれば車重が圧倒的に違いますので,大きくて当然なんですよね.しょうがないのでビード落としはこの木枠を使用せず,算木を下に敷いて対応.タイヤは硬化も激しくなく,サイズもちゃんと120/70-17でしたので,すんなり外れてくれました.

そんなこんなで通常使っている自作木枠がつかえないので,今回はタイヤをはめる作業も含め,算木を2本下に敷いてやることにしました.で,取り付けるタイヤが少し硬くなっているようで,いろいろ方向を変えてタイヤをはめ込まなければいけなかったので,これがまた作業しにくいッたらありゃしない.下手したらホイールのリムやディスクを地面にガツンとぶつけたりしそうで,そらもう細心の注意を払いつつタイヤの上に乗っかっては場所を変えてを繰り返します.季節は夏なので,もう体全体に大汗をかいて,ぜーぜーいいながらかなりグロッキーになってしまいましたが,なんとかタイヤを装着.

お次はリムやビードにタイヤクリーム代わりの中性洗剤をしこたま塗り込み,エアを入れていきます.コンプレッサを持ってきて入れるのですが,これが全然入らない.少しサイドウォールが凹んでいるところがあるので,それかもということで,ホイールごとタイヤを地面にバンバンたたきつけますが,この凹みの部分が全然出てこないのです.しょうがないので一度リムに乗り上げているビード部分も全部落として,その状態で地面に叩きつけますが,凹みの位置が少し変わっただけ.この状態でまた中性洗剤を塗り直してエアを入れたのですが,状況は変わらず凹んだあたりの周辺でエアがスースー漏れる音がして一向にエアが入りません.

もう途方に暮れてしまい,その日は作業続行をあきらめることにしてホイールを車体につけて,ちょうど凹みのある部分を下になるようにして車体を保管場所に置きました.この状態である程度の期間放置することでタイヤの変形が元に戻ると考えたわけです.で,次の週末には見た感じタイヤの変形は少しましになったような気がするレベルになりましたので作業を再開します.また例の手順でフロントをジャッキアップし,ホイールを外して再度コンプレッサを出してきて中性洗剤を塗ってから,エアを入れてみます.結果はNG.何度かまたホイールを地面にボンボンたたきつけましたが,一向にエアが入る気配はありません.どうも凹みそのものではなくビード部分の微妙な変形がこの原因になっているようです.

残念ながら一気にフロントをどうにかするという意図からは大きく外れてしまい,こんな波乱になってしまいました.少し頭を冷やして対策を練ります.またまた続きは次回ということになります.

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