フロントフォークについては両側オイル漏れ有りということでダストシール，オイルシールを交換する必要があります．なんにせよ分解してからどんな事態が発生しているか見てからしか作業の詳細は決まらないので，とりあえず交換が必須のその２種を調達して作業に取り掛かります．
で，分解してみていきなりかなり深刻な事態であることが判明しました．というのも写真では少し見えにくいですが，ダストシールがいかれて久しいためか，オイルシールの上に水が入って相当錆やら何やらが堆積しています．もちろんこの中で錆が思いっきり発生しているのはサークリップが錆びているからでして，実際取り外しの時にサークリップが簡単にひん曲がってしまい，使い物にならなくなってしまいました．サークリップは交換必須ではなかったので購入していなかったもんですから，いきなりこの日だけの作業では終了しないというのが確定してしまいました．
開始早々意気消沈しながら作業を進めていきますが，この消沈した意識の中で作業を続けるのは所詮いい結果を生まないわけで，つまるところもう一つトラブルを生んでしまいました．ボトムケースを止めているねじなんですが，まだフォークトップをあける前にインナーパーツが空回りしにくい状況でネジを回しただけで緩んでくれることがあるので，今回もそうしたところ，ネジの頭を舐めてしまいました．どうもレンチの差し込みが浅いまんま力をかけてしまったようで，もうほとんど引っかからないようです．こうなるともうネジの頭を落として，ネジは新しく買うしかありません．ちなみにここのネジは細目ネジな上にネジの頭のサイズが特殊なので市販のネジは流用不可．先ほどのサークリップとともに純正部品を調達するしかないわけで，なんとも精神面でのゆらぎが要らない出費をかさませてしまうという将に悪循環．
ちなみにネジの頭はネジ径と同じドリルで飛ばしたのですが，最後の最後に頭が取れなくなってしまいました．そこで写真のようにドリルと同径の棒をそのネジ頭に開けた穴に突っ込んでグニグニと除去するに至りました．あ〜，なんにせよ行き当たりばったりだわ〜． といいつつもシール交換は出来ないわけではないので，この日はとにかくフォークオイルを入れずにひとまずオイルシール交換は済ませておき，ネジとサークリップが来たらサークリップ，ダストシールを付けて，１本についてはボトムのネジを付けてからフォークオイルを入れる方針としました．まあフロントを揚げたまんま１週間放置はできないので，一旦フロント周りを組んで，またばらしてを繰り返す必要がありますが，ここはもうサークリップがダメだった時点で既定事項ですのであんまり気にせず対応することにしました．
ということで次の週末に作業です．もう慣れたもんでフロントを揚げる前に緩めておくネジなんかも前回緩めに締めておいたのでありませんから，もう３分もしないうちにフォークを車体から外して，サークリップ，ダストシールを取り付けます．ボトムネジをクラッシュワッシャと共に取り付けたらあとはフォークトップから規定量のフォークオイルを入れて，車体に取り付けます．あとはホイールを付けて各ネジを増し締めしたら作業終了．まあ何でも２回やらないとすまないのはこの渋ちんな性格とこのような精神面での弱さにあるというのを痛感した次第です．
