タンク以外の外装

タンクが訳あってすぐに載せられないので,テールカウルなどを付けて雨水対策をしておきましょう.しかし車体入手時点でテールカウルがなかったので,まずはテールカウルを入手しなければいけません.でもなかなか程度の良いテールカウルというのが出品されていなかったりします.テールカウルはフレームに4か所のネジと2か所のダボピンで取り付けられていますが,この4か所のネジ止めの部分が欠落しているケースが多いのです.これは理由があって,ZRXは純正状態ではグラブバーがないので,タンデムすると後ろの人がテールカウルの後ろに手を掛けます.でも後ろはダボピン2本でテールランプの取り付いているフレーム側のブラケットに刺さっているだけなので上に荷重がかかるとこれが抜けてくるのです.すると前側のネジの取り付け穴に負荷がかかって折れてしまうという寸法です.依然ザンザスをやった時もテールカウルがバキバキでしたが,それとほぼ同じ現象ということになります.ひどいものだと1ケしか残っていなかったりします.何か所も補修して再現しても,取付の強度に問題があってはいけないので,出来ればこの取り付け穴が欠落していないもの,そうでなくてもせめて1か所の欠落にとどまっているものを入手したいところです.

さてタンクで早々にカラーは白で行くと決めていたので,色はこだわらずに候補を絞っていたのですが,ちょうど欠落は1か所で,割れありの社外FRP製の白プラサフ済の個体が出品されました.実際私の場合FRPである必要は一切ありませんが,今回これをベースに補修することにして早速落札.元々の写真は撮っていなかったのでいきなり磨いたりパテ埋めしてさらに磨いてとサフェーサーを吹く手前までいったところで記念撮影.ちなみにFRPなので後ろのダボピンが無かったりしますし,1か所のネジ取付部の欠落は車体に取り付けた状態で現物合わせでつくって行くことにしたのでまだ補修していません.ここまでの工程では結構割れが多くってその裏側からのグラスマット補修とか表面側の補強,整面に結構な時間がかかってしまいましたが,まあそれはそれで楽しくやれたのでよかったかな?

この後の写真も撮るのを忘れたので,やった工程だけざっくりと紹介しておくと,サフェイサー→,水研ぎ→ホワイト→クリア→(交互に重ね塗り)→ぼかし剤で塗装まで終了.あとはゴールドの対候性カッティングシートを切出してラインステッカーを自作してそれをまあタンクのデザインに合わせて適当に貼ってみてまあまあ感じが良かったのでテールカウルは終了.出来栄えは車体に付けた後の写真を後ほどアップしますので,そちらのほうでご勘弁ください.

お次はフロントフェンダー.こちらは車体についていたものがあり,白く塗装されています.塗装はプロっぽい仕上がりなんですが,残念ながら前の方に擦り傷があり塗装がはがれてしまっています.ここは全体を塗装するのではなく,部分補修ということでいきます.まずペーパーで整面→パテ埋め→乾燥→水研ぎ→白サフ→白(ソリッドの白とホワイトパールの重ね塗りで色調を調整)で最後に表面についている細かい傷をコンパウンドで消しておしまい.まあ塗膜をあまり削って下地が出てきたらいやなので細かい傷の方は多少妥協した点もありますが,これはこれでOKでしょう.

次に出てくるのはサイドカバーです.これは車体には片方しかついておらず,もう片一方はヤフオクで購入しました.購入したほうは割れなんかもなく,ひとまず下地を整えたらフェンダーと同じく白塗装までやってしまいます.ここで新兵器登場です.なんとカッティングプロッターを購入してしまったのです.今まで買うかどうか悩むこと10年以上.ここへきて性能もそれなりのモデルが値段もこなれて来て ,ソフトウェアも使いやすいものになってきたという口コミがいろんなところで見られるようになったので,ついに購入してしまいました.ものはグラフテックのシルエットカメオというやつで,ローランドのもう少し安いのと悩んだのですが,幅が300mm以上までできるということで少しお高いところ清水の舞台から飛び降りる覚悟でセレクトしました.実際いろいろ練習できた方がよいだろうということで12色のカラーカッティングシートやアプリケーションシートがついたセットで購入したので大体3〜4万円の間ぐらい.

さて,この新兵器で要はサイドカバーの”ZRX”ロゴを切り出したいわけですが,元絵になるものを何にするかがひとまずの悩みどころです.いろいろ探したところ,ほぼ正面から撮影したエンブレム付サイドカバーの写真が見つかったので,これを題材にして,陰影のところを少しコントラスト,輝度を編集して2値化,グレースケール化し,ドットをまたいだり,ノイズになっているところにラインを入れて直線化 ,スムージングしてなんとか元のBMPファイルを作成しました.これを付属のソフトに掛けて,紙とカッティングする大きさ,配置などを入力し,USB接続されたシルエットカメオで真四角パターンを試し切りして刃の高さを決めたら,あとは本番のゴールドの対候性カッティングシートを入れてカッティングデータを送るだけ.

無事カッティングが終了し,外郭部分とロゴの中抜き部分をデザインナイフで除去.アプリケーションシートを使うのはもったいない気がしたので,マスキングテープを隙間なく貼って代わりにしました.あとはこれを塗装後の乾燥の済んだサイドカバーにエアの巻き込みがないように貼りつけて,なんとか外観としてはそれなりにできた感じです.あとはやっぱり車体に付けてみて見栄えを見て最終決定したいと思います.

とまあ車体の中身はほとんどまだできていないのに外装だけ着々と出来上がってきまして,なんとまあアンバランスなことか.まあ達成感は外装のほうが感じられるのと,早々と車体に付けてしまって室内の専有面積を少しでも少なくしてしまうということで,それはそれなりの効果にはなっているということでご容赦くださいね.さて,次はまた進行状況にそぐわない内容をやってしまいましょうかね.

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