メーターのレストア

タンクについてはあの後少し間が空いてしまいました.理由については再開の時にご説明するとして,ひとまず進められそうなところでどの程度使える部品があるか怪しいパーツに手を出しておきましょう.今回はそういった点でメーターをチョイスしてみました.

メーターは転倒のダメージなのか,ケースがド派手に割れています.まずスピードメーターのガラスが割れていますし,メーターの裏側の白いケースもいくつかのパーツに分断されているような割れ方です.このあおりを食ってかスピードメーターのリミッター基板も真っ二つになっていまして,これはもう使えません.白いケースはいろいろ破片を集めて接着して使えるかとも思いましたが,結局欠損部が多すぎて断念.スピードメーターそのものは後ろのギアを動かしたところある程度スムースに針が動きましたので,清掃すれば使えそう.タコメーター機能以外の電気的な通電テストの結果,燃料計も生きているようで,照明電球は4ケ中3ケがダメだった点をもってしてもひとまず何とかすべきはケースということになりましょう.

早速ZRX用ということでケースだけ売っていたので,それを入札してみました.到着して早速移植したところ,いきなり1点問題発生.なんとタコメーターが取りつきません.手持ちのタコメーターは取り付けネジの配置が2等辺三角形になっているのですが,入手したケースの方は横並びに等ピッチで3つの配置です.いろいろ調べたのですがZRXの場合,前期と中期,後期でタコメーターが異なるらしく,そのためにこのような齟齬が発生したようなのです.

取り外してみてみると明らかに違います.そういえば新しいほうのタコメーターは少しコンパクトに軽量化されていて,3点留めになっているので振動も拾いにくい構造です.ここらへん設計変更で改善されているということなんでしょうけど,よもや外観にまったく出ないところでこんなさりげなく変更が加わっているとは.

で,なんとかしようということでこのケースを改造してみます.まず割れたケースからこの3点のネジ止め部位を切出します.意外にやわらかい樹脂なので,カッターとペンチでバリバリ切出して,端面をきれいに整面しておきます.次にこの部位を取り付けたときに配線が通るように新たに購入したケースの方に穴をあけます.あとは接着して1昼夜.

裏側は下のような感じ.まあ見えないところだということで,穴はかなりいい加減にあけましたが,もう少し広めに開けたほうが配線の取付作業はやりやすかったかもしれません.ただ,ZRXの場合はメーターの裏側はこのケースしかないのであんまり大きな穴は開けたくなかったというのもあります.

さて物理的には取り付きましたが,このまんまではリミッター基板がありません.でも心配無用.リミッター基板がなくっても数多くの先駆者の皆さんがリミッターカットをさんざんやっており,そのノウハウをもってすればリミッター基板が無くとも動作するメーターが出来上がるということがわかっているので,それをやってみます.まず必要なのは10KΩの抵抗.手持ちの抵抗をあさっていたらちょうど5Kオームの抵抗が2つ出てきましたので,今回はそれを直列につないで使うことにします.

あとはこれをピンクとアースの線の間に繋ぎ,余った茶色の線は収縮チューブでメクラにします.抵抗のくっ付いている方は収縮チューブだけでは心もとない感じですので,塩ビテープを巻いて元々開いているねじ穴のうちの1つに突っ込んでプラプラしないようにしておきましょう.

ひとまずここまででメーターの補修はおしまい.実際ちゃんと動作するかどうかは車体に付けて走り出してみてからのお楽しみ.それにしても今回結構無茶なレストアをしましたが,あんまり紹介したくないような内容ではありましたね.あはは〜.

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