タンクその後

タンクについては補修,塗装,錆び取りとまさに本末転倒ともいえるプロセスを経てなんとか使えるところの確認までが済んだという感じで,その後タンクをあえて放置して他を淡々とやってきたわけですがついに火入れに向けてタンクを車体に装着する日が近くなってきました.

まずタンクの現状ですが,サイド凹みは復元しきれず結局パテを結構持ってひとまず塗装まで終了しました.色合わせが大変だったんですが結局完成してそれなりに見てしまうと微妙な艶の違いもあって完全一致とまで入っていませんが,これ以上となるとかなりスキルや財政的にも苦しいのでここら辺が妥協点といえます.

このまんまではさびしいので,やはりタンクデカールでカワサキをアピールします.ものは以前激安で購入したアルミ製の立体デカールです.これは激安だけあって黒い部分の塗装が所々剥げていたり,金色の色付け部分にムラがあったり,激安とはいえ結局値段なりな品質のものです.といっても黒い部分はタッチアップすればわかりませんし,装着してしまうと金色の部分のムラとかはあんまり気にならなくなりますので,今回はこれを使用します.もちろん値段なりで裏に粘着テープなんかもありませんので,自分でスポンジで厚みを稼いだ屋外用の両面テープを敷き詰め,適当な位置に貼ります.

で,早速取り付けようと元の車体についていた燃料コックを取出し,買っておいたOリングなどを取り付けようとしたところ,トラブル発見.元々の状態からそう綺麗にせず,錆取りの前に外した状態で放置しておいたのですが,ストレーナーの首根っこのあたりにあるスラッジが固着したと思われる茶色い部分を清掃していったところ,取れるわ取れる.どんどん塊のまんま取れて来るのです.特に強い力を掛けたわけではないのに,タンクとのあたり面のOリング溝の内側の壁がなくなってしまうほどに取れてしまいました.恐らくスラッジ状に水と混ざり合ってスライム化したガソリン成分がダイキャスト部分を長い年月で侵していったのでしょう.ここまでひどい状態の燃料コックはニンジャなど数多く見てきましたが,経験したことがありません.長いことやっているとこんなものに遭遇できるんですね.ある意味感動してしまいます.

感動もその程度にしておいて,気を取り直して作業を続けます.当初このコックを使用する予定だったのですが,使えないと判明し,それでもその日のうちに取り付けてしまいたかったは事実.ということで,手持ちにあった比較的形状が似ているEX-4用と思われるコックを持ってきてそちらにOリングなどを装着してやってみることにしました.

で,ひとまず取り付けてみたんですが燃料ホースの出る方向がZRXは後ろ,EX-4は前でして,ちょうど長さの合う燃料ホースがなかったものでフィルター付きの物を流用して取りあえず付けてみました.でも写真の様にタンクを持ち上げた状態で見てみてもフィルターがヘッドカバーに干渉してタンクを車体に装着できません.燃料ホースも曲がっているところがつぶれてしまい,これでは十分な燃料供給はできないでしょう.ということでせっかく数多くの部品の眠る室内から発掘されたものではありますがEX-4の燃料コックの流用は断念.

結局ZRX用の燃料コックを素直に購入して作業は次の週に持越しと相成りました.ものはそんなに外観は程度がよくなくって,レバー周辺のプレートに錆が浮いています.幸いにもダメだったコックの方は表面のこのプレートがきれいでしたので,それは流用し,Oリングなども入れ,タンクにガソリンを入れてひとまず漏れチェックをして完了.タンクが載ったのでこれでほとんど完成形にようやくこぎつけた感じですが,でもまだやることは有りまして火入れは次の機会に.

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