タンクのレストア(その2)

タンクが使用可能かは錆取りの結果次第と言っておきながら先に外観をほぼ仕上げてしまいましたが,ここでようやく錆びとりを実施します.以前は花咲Gとか効果なケミカルを使用していたのですが,ここ数年でいろいろ知恵もつけてきて,今はもうそんな大枚をはたいて錆びとりをする勇気がわかなくなってしまっています.もうお分かりのようにサンポールの登場です.

花咲Gとかの専用のケミカルは,錆止め効果も一緒になっていたりそれなりに希釈の割合ががっちり決まっていて,過度に金属を侵さない工夫がされている上に工程がシンプルであるというメリットがあります.要は手間をかけてでも安く上げたいということで調べてみたところ,マジックリンでアルカリにして油脂分を飛ばし,サンポールで錆を落とし,最後にまたマジックリンで中和してしまうというちょっとホンマかいなと思わせるやり方を紹介している方がかなりおられて,それをやってしまうことにしたのです.ということでサンポール2本,マジックリンを1本購入してきました.

まず錆取り前のタンクの内部ですが,少し夕方になってから撮った写真なので何が何やらわかりませんね.ただ明るさをちょっと調整しても一考にタンク内が見えませんのでこげ茶色が一面に広がっており,光の反射が皆無であるということがわかっていただければそれで良いです.ははは.

では早速作業にかかります.灯油で使えなくなったポリタンクに中のガソリンを移し替えます.するとガソリンとも水とも言えない液体がどろーっと出てきました.量が結構多くて12リッターぐらいあったでしょうか?よくもこんな重い状態で外観の作業をやっていたもんだと感心するほどの量です.次に一応タンクにはセンサーとコックがついていますが,センサーはもう逝かれているっぽいのでそのまま,コックのほうは外して,タンクに水を入れながら残った汚れや油脂分を洗い流します.この時庭に結構ぶちまけてしまったので,もう地面がどろどろになってしまいましたが,気にせず作業を続けます.

次にコックの穴はネジ穴のピッチに合わせた穴を2つ開けたアルミのプレートにゴムを敷いて取り付けてメクラをします.水を満たして残った分にマジックリンを入れて撹拌します.これがまた大変でして,フルタンクで振り回すのはかなり体力を消費します.冬場にもかかわらずどろどろの庭でかなり大汗をかいてしまいました.ここで3日放置します.

マジックリンを入れたのは休日だったこともあり,次の作業はウィークデーの夜間.あんまり暗い中はやりたくない作業ですが,マジックリン溶液を抜いて代わりにサンポール溶液を入れます.マジックリン溶液はサンポールの後に中和剤として使いたいのでこれも灯油で使えなくなった(蓋がダメ)ポリタンクに移し替えておきます.ちょうどタンクとポリタンクの容量が同じなのでここらへんはとっても作業性がよいですが,また少し庭にこぼして地面が恒例のどろどろになってしまいました.次に少し水洗いをしたら水を満たし,今度はサンポールを入れていきます.独特のにおいが鼻を突きますが,それでも香料をまぜているのかそう気にはならない匂いです.また体力に任せてフルタンクで撹拌です.週に2回もこれをやった時点で前回の筋肉痛のピーク状態であるわけなので,かなり筋肉的にも堪えます.ここでまた放置.ですが,どの程度錆が取れるかはやってみないとわからないので,1日おきに内部の状況を確認しながら放置します.よなよな庭にタンクの中を覗きにLEDライトを持って出ていく私を毎日のように怪訝そうなまなざして見つめる家族の姿がある意味滑稽だったりします.また自分が種をまいておきながら...とも思いますが.ここらへんはもう麻痺してしまっています.

夜な夜なチェックにもそろそろ飽きたころ,かなりサンポール溶液の汚れもきつくなって,簡単にタンク内の観察もできない中,銀色比率がかなり高くなってきました.完ぺきを求めるならばここをもう少し粘るのですが,せっかくのタンクに穴が開いてしまってはしょうがないので,深追いはせずちょうど次の日が週末であったのでここでサンポール工程を終わりにすることにしました.パンポール溶液を抜いた後の出来上がりは写真のような状態であり,まあここに例のマジックリン溶液でアルカリ処理をすれば,サラサラ錆が浮いてくることもないでしょうということで,仕上がりとしては満足な仕上がりです.

サンポール溶液はかなり汚れていますが,まあそのまま下水に流すとえらいことになるので,水で20分の1ぐらいに希釈して時間を空けつつ庭の水道から廃棄します.一方のマジックリン溶液ですが,ちょっと威力が弱まっているかもしれないので1本追加して入れて,タンクキャップを閉めた状態でバシャバシャ撹拌し,しばらく放置.これを抜いたら最後水洗いして乾燥します.2日間乾燥後一応錆が促進しないように適当にCRCを吹いて,また抜いたらひとまず錆び取り工程は終了.

ということで穴あきが心配されたタンクですがひとまず内部は使える状況になりました.で,すぐに車体に付けたいのですが,そうも問屋がおろさなかったりします.これはまた次回以降で.

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