フロントカウル装着

今回はお約束通り(?)フロントカウルを装着しようと思います.で,大物といっておきながら,実はこのフロントカウル,そんなに大物でもなかったりします.というのもZX-4の場合,このカウルが左右分割式でして,ライト,スクリーン,右カウル,左カウル,アンダーカバーから成り立っているからです.この構成はGPX750RやGPX400Rでも採用されているものでして,いわばカワサキのこだわりでもあるのかな?と思います.というのも,フレームマウント型のカウルは転倒すると必ず傷がつくか割れるかしてしまいます.でも多くのケースでそれは左右どちらかだったりします.空冷GPzに始まるカワサキのフロントカウルは左右一体式であり,運搬するときの体積もさることながら,交換に要するコストが消費者の負担になっていたわけです.そこでカウルの流線形に合わせたヘッドライトが登場し,その直上にスクリーンを配置すれば左右分割のフロントカウルが設計上実現できることになります.ちなみに流線形形状に合わせたヘッドライトはカワサキでは85年登場のGPZ400Rが初ですが,GPZ400Rのカウルは左右分割ではなく,その次期モデルのGPXから初めて採用されたということになります.しかしZX-4まで続いたこのカウル設計ですが流石に当時2灯のヘッドライトを流線形に合わせることはできなかったためにZXR400ではまた一体型のフロントカウルに逆戻りしてしまったという変遷をたどっているのです.

そのような点でもふんだんに新しい設計を盛り込んでおきながら乾燥重量152kgという驚異の軽量化を実現したこのZX-4.設計者の方には最高の敬意を感じてしまいます.さて,前置きが長くなってしまいましたが,要は分割式であったためにライトが多少厚みを持っている以外は分割してしまえばそれぞれ板のようなものばっかりですので,保管に必要な容積というのがそれほどでもなかったので,そんなに車体への装着を急がなくても良かったというのが今回の背景にあったりするわけです.

なので今回の作業はまずバラバラになっているパーツを組み立てるところからです.まずその在り処を整理しなければいけません.まず左右のカウルとスクリーンは玄関に積まれています.ヘッドライトも玄関の荷物置きの中に埋もれていました.ライト下のアンダーカバーですが,これは玄関先で雨ざらしになっていまして,ちょっときずがついてしまったかもしれません.まあほとんどがカウルの内側になるパーツなんで多少傷がついても目立たないんですが.ウィンカーは以前紹介しましたが,別途入手したものです.これらをリビングで組み立てていったのですが,組立が進むにつれ結構な大きさになってしまいました.それにネジがほとんどクリップナットでして,その中がさびていたりしたので少し錆の粉が飛び散ってしまい,家族に顰蹙を買ってしまう始末.作業終了して気持ちお掃除をしてようやく屋外に持ち出せたところで記念撮影.

車体に早速取り付けました.ハーネス類がことごとく固定されていることもあり,カウル装着はごくごく簡単に出来上がりました.インナーカウルもないので,ウィンカー配線なんかも簡単につなげられます.う〜ん,こうやって見るとカウルの高さがすごく低くって,当時のレーサーレプリカの風情がプンプンしますね. あと車体に付けていないのはほぼタンクとタンクカバー(エアクリーナーカバー)のみということになりました.一応アンダーカバーと一緒に雨ざらしになっていたタンクカバーについてはエアクリーナーの上に載せておきましたが,果たしてタンクがすんなり乗っけられるのか?次回のお楽しみなのであります.

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