オイル漏れ対応

車検の後,その次の週末に次は何をしようかと車体を眺めていたところ,ステップの付け根あたりからオイルが垂れているのを発見しました.正確にいうとサイドスタンドのスイッチのボディから地面に垂れている感じで,その漏れの原因か所まではそのまんまではわかりません.早速スプロケットカバーを外してみたところ,チェーンのオイルと混ざってしまってどこから漏れているか特定できません.なのでその週末は走行をあきらめスプロケットカバーの内部をきれいにした状態で1週間時間を空けて,漏れている個所を特定することにしました.

次の週末,再びスプロケットカバーを開けてみます.すると漏れているのはシフトシャフトの出口からで,シフトシャフトを通じてスプロケットカバーの内側を伝ってその直下のスタンドスイッチに至っています.ということで漏れの箇所は特定できました.あとはオイルシールを調達することになります.

以前GPz400だったかでシフトシャフトの部分のオイルシールを交換したことがありますが,あの時はミッションカバーを取り外して内側から交換した記憶があります.しかしZX-4のエンジンにはミッションカバーなる部品がまず存在しません.ミッションメカニズムの部分がすべてクランクケース内部に入っていて,このオイルシールは外側から交換することになります.確かにミッションカバーを外すだけでその内側のガスケットも交換しなければならず,面倒といえば面倒です.で,今回は楽勝ということで気軽に作業を開始する私.

で,いきなり古いオイルシールを外すところで大苦戦です.ミッションカバーに内側から外す場合は逆サイドから押し込めば簡単に外せたわけですが,この場合奥からは押し出せないので,手前にとにかく引っ張っていかないといけません.そんな場合に合わせてオイルシールを外す工具もいろんな種類が売られているわけなんですが,これの場合金属のアウター部品が一体になっており,これがクランクケースに固着しているようで一向に抜けてこないのです.で,いろいろ鉄のステーなんかから自作工具をいくつか作ってひっかけて抜こうとするのですが結局金属のアウターが変形するばっかりで抜けてくる力が伝わる程には引っ掛かってくれません.

結局金属部品が本来はL字断面であるところが自作工具でまんべんなく引っ張った結果外周に沿う形のリング形状になってしまったところで,クランクケース戸の隙間にくさびを打ち込んで金属部品をまず内側に変形させながら取り出すことに成功.この時シャフトやクランクケースには極力傷をつけないように注意しながらの作業で神経を極度にすり減らしました.でも出てきた金属部品はそんな繊細な作業をしたとは思えない豪快な破壊っぷりですね.

そしてオイルシールが入っていた穴がこれです.綺麗にしてシール性に影響するような傷がついていないかを確認しましたが大丈夫そうです.ここまで作業開始から既に3時間が経過しています.ほんとはカワサキ純正のとてもしっくりくる特殊工具があるんでしょうけど,そんなのは買えないので,苦労を時間で買った感じです.

で,新しいオイルシールを打ち込みます.ちょうどこのシフトシャフトに被さる感じのチューブがあったんですが,それがさびていたので,オイルシールがこんな外観になってしまいました.まあオイルシールなんてちゃんと機能してくれてナンボですから外観は気にしませんが.

さて,これで1週間また経過.スタンドスイッチや周辺を見る限りどうやらオイル漏れはないようです.これでまた少し完成に近づきましたね.

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