ダメ工事など

前回まあなんとか車体の基本的な組み立てが済みましたが,今回はそのダメ工事的なところをやっていこうと思います.まず1点目ですが,ネジが折れてしまっていたところがフレームに1点ありましたので,そこから行きましょう.

ネジが折れていたのはリアの荷かけフックを固定しているねじです.ここのねじはプラスの皿ネジで,ゴムブッシュを通してフレームに固定するためねじが長いため,フレームを突っ切ってネジ先端が頭を出しているところがさびてしまうと次に緩めるときに全然ねじが回らないということになります.ここらへんもう少し短いネジでもいいんでしょうけど,そうなるとゴムブッシュを押し込みながらねじを回す必要がありますので作業性が悪いということでしょうか?

本来はこの手のねじが折れてしまったときは裏側の錆びている部分をつかんで回すのがセオリーですが,今回はその先端部分がほぼフレームのねじ穴内に埋没してしまっていて裏側から回すのは不可.なのでCRCをしこたま吹いたらしばらく時間を空けて,写真のような感じでバイスクリップで表側から慎重に回していきます.このときのコツとしては一旦逆方向に少し回して固着をマシにしてから回しては戻し回しては戻しを繰り返していくことがあります.時折大きく戻してはCRCを吹きなおしたりしながらできるだけねじとネジ穴の間に油分が残るようにして潤滑性を確保して,今回もそのようにして時間にして20分ぐらいをかけてようやくねじが除去できました.幸いにもフレームのアルミ側への影響はほとんどなかったようで,他のねじを入れてみてもガタが大きくなっていたりはしませんので,この部分はこれでリカバリ完了です.

次に前回車体の上にラフにはわせるだけだったハーネスや電装類をセットしていきます.引き取りに行ったときに車体をばらすときに撮影しておいた写真を元にハーネス,電装部品をセットしていきます.結構イグニッションコイルの周りの配線,コイルの向きやセット方法とか,ちゃんと元の写真が残っていないと訳が分からなかったりしますので,ここらへんの下準備は重要だったりします.

で,問題点としては元車体のハーネスについていた外部機器用電源のラインなのですが,これがまさにすごいボリュームで,絶対にそのまま使いたくない状態ではありました.ケーブルの長さを考慮すると,恐らく普段は車体に仕込んでおいてキャンプなどのときにエンジンをかけたまんま外部機器で使えるようにしていたかのような仕様です.まあヘビーキャンパーなんかはこんな感じのことをバイクでさえもやってしまうとは聞いていましたが,それを目の当たりにすることになろうとは.ということで私にとっては無用の長物ということになりますので,根こそぎ除去しておきます.

次にウォーターポンプです.これは元の車体についていたのですが,ラジエターへのホースの部分から抜かれていたのでポンプ内部がかなり腐食してしまっています.なのでいったん取り外して調子を見てみたのですが,びた一文回転すらしてくれません.なのでこのポンプはゴミ箱行きということになり,新たにウォーターポンプを調達しなければいけないことになりました.まあウォーターポンプ自体もそんなに高額でもないですし,Oリングやシール類も新品が出ますので,そんなには問題ではありませんが.

さて,そんな感じで大体車体に組めたところで記念写真です.こうやって見るとダウンドラフトである点を除いてはGPZ1000RXに見えないくもないですね.テールランプやリアウィンカーはテールカウルがないと固定できないという構造なのも特徴的ですね.

で,ここまで順調に来たのでもう1点.比較的場所をとっているフロントカウルを取り付けておくことにします.しかしフロントカウルの取り付けにはミラーが必要なので取り付けてみたのですが,どうも入手したミラーは固着しているようで一切動いてくれません.無理やり動かそうとしたらミラーの底あたりからバキッと音がして,割れが走ってしまいました.支点の部分をのぞいてみると,写真ではわかりませんが見事に内部が腐食しており,全然動きそうにありません.これは何とかしなければいけませんが,せっかく入手したミラーですので新しいのを買い直すのではなくこの状態からなんとかして改善させたいという感じです.割れが走った部分も含めて,課題が増えてしまった感じはありますが….

カウルについては保管場所のついでで取り付けたのでライト類はまだついていません.なのですごくバラック感が漂ってはいますが,パーツの占有している面積はテールカウルまで無理やり取り付けたこともあって相当な効果が得られました.私の満足度も十分得られましたので今回はここまで.これ以外にもいろいろ課題がありますが次回以降ご紹介していこうと思います.

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