課題対策各種その1(リアブレーキ,ミラーなど)

この車体についてはフレームが書なしなのに加えてホイールや足周り部品,外装,電装系などさまざまなものが部品取りされていて,かなり多くのパーツを買い足さなければいけません.で,ちょうどいつも利用する千葉のパーツ屋さんで何度かに分けて落札しては取りに行ってというのをやって,ほぼ新しいパーツは買わなくて良いようになってきています.そんなわけなのでこれらのパーツが室内や庭を占拠しており,いち早くすべてのパーツを付けていく必要があるわけです.

そんな中,リアブレーキについてはそんなに場所をとるわけではありませんが,ひとまず取り付けやすいということで作業してしまうことにしました.で,入手したのはブレーキキャリパーとマスターなどが一体になっているものと,トルクロッド,キャリパーアダプターです.トルクロッドとキャリパーアダプターは車体組み立ての時にホイールと一緒に組み込んでおいたので,今回はキャリパーとマスターということになります.車体側にはキャリパーのみがない状態で,マスターとホースはステッププレートに付いていましたので,本来はキャリパー単体を入手すべきということだったのですが,マスターまでを含めた出品でもそう高額にならなかったので落札してしまいました.こうやって要らない部品が増えていくんだな〜と少し反省しながら作業です.

で,取り付けようとしたところでいきなり問題点が判明.入手したブレーキマスターが固着しています.一方もともと車体についていたマスターは固着していませんので,マスターはこのまま流用することにします.なのでブレーキキャリパーを取り付けてホースから上流は取り外してから車体についていたホースをつなぎこむことで対応完了.一旦ブレーキマスターがダブってしまったことを後悔したものの,人間万事塞翁が馬ということでしょうか?結果オーライとなりました.

次に前回あまりにも動きが悪くバキッといってしまった左ミラーの修復を行います.実は修復したものの所詮動きが悪いのであればまたバキッといってしまうのでは?ということで悩んでいたのですが,ミラーの構造や現状の腐食具合を見てもしかしたら使えるようになるかもしれないということになり,まずは補修してみることにしたのでした.まあ補修といってもあんまり見えないところですので表側にグラスマットを貼り付けてエポキシ接着剤で固めた上に黒く塗装を乗せただけの簡単補修です.

そして,養生を1週間以上して完全硬化したところで右ミラーと合わせて車体に取り付けます.この状態で例の回転軸の蓋を開けて,中の錆とかをできるだけ吹き飛ばします.強烈な量の錆が飛び散りましたので,その凄まじい腐食具合がうかがい知れます.で,ここにCRCをたんまり吹いてショックレスハンマーで何度も叩きます.カウルがついていますので,それなりに遠慮はしていますが,もしカウルがなかったらもっと強くぶっ叩いたほうが良いかもしれません.するとCRCが球状の回転面を通じて表に漏れてきます.その状態でミラーの柱部分をもって少しずつ前後に力をかけていきます.すると右だけ少し動き始めました.何度か前後させると今度は緩すぎるぐらい回転してくれます.左についても何度か叩いては力を加えてというのを繰り返したら右と同じぐらいに軽く摺動するようになりました.ここで注意しながら中の軸の先端についているなっとを緩めていきます.ここも錆まくっているのであくまでもゆっくりと回したり戻したりを繰り返しながら徐々に緩めていきます.そしてついにナットが外れ,その奥にはまっているスプリングも取り出すことに成功しました.

ここでスプリングもナットも錆びているので清掃,そして穴の中,そこに立っているボルトも清掃してできるだけ錆を落としておきます.ボルトの根元にはねじの下面を受けるワッシャが入っているはずなのですが,ここが固着してしまっているので与圧調整が利かなくなってしまっているので,またCRCをたらふく流し込んでショックレスハンマーで支点の周りをたたきます.そしてスプリングとナットを取り付けてスプリングを縮めた状態にします.まだこの状態ではボルトとワッシャが固着しているので,与圧はかかっていなくミラーはブラブラです.そこで再びショックレスハンマーで支点周りをたたきます.すると徐々にミラーが固くなってきました.恐らくスプリングの力に負けてワッシャがミラーの根元側に押されて,適度な摺動抵抗が球面に伝わりだしたのだと思います.

大体硬さが戻ったところで球面部分を含めて脱脂をして,少しだけスプリングの周りをグリスアップしておきます.そしてナットをさらに増し締めして風圧に耐えうるだけの摺動抵抗まで調整して,蓋をしたらあら不思議,まるで新品のような摺動抵抗になってしまいました.そんな感じで左右ともミラーをCRC+ショックレスハンマー攻撃でなんとか使える摺動抵抗になるように回復できました.まあ中の部品は錆が浮いているわけですから新品同様ということではありませんが,固着してしまったり,十分な摺動抵抗が得られなくなってしまっている同類のミラーをお持ちの方には参考になればいいなと願いつつ,結構こうやって活字にすると恥ずかしい作業ですがひとまずご紹介してみたわけです.

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