引き取りと現車確認

出張から戻ってから次の週末に引き取りの日程を調整できたのですが,あいにくその日は昼過ぎから雨の予報.キャンセルしようかとも思ったのですが,相手の方にご迷惑も掛かることですし,ここは雨天決行の意気込みで日ごろの工具類に加えカッパを積み込んで当日朝出発します.場所的には関越のあるインターを降りてある程度走らないといけない場所であり,インターを降りたところでポツポツと一旦雨が降ってきたのですがやがて止み,到着したころには曇天ながらも雨は上がった状態でした.あいにく相手先の敷地内はお借りすることはできなかったのですが,ちょうど前の道路の歩道の奥に広いスペースがあり,そちらで作業しても良いとのことでしたので,代金を支払い車体をそちらに押していきます.押していった感じではリアホイールやスイングアームなどの変形を感じさせるような挙動や音は感じられず,メインフレームとテールカウル,リアフェンダ―周り,マフラーがダメな以外はあまり不具合を感じさせません.定位置に置けたところでスマホで現車確認です.

まずプリウスも車体脇に乗ってきて,車体全体を見てみました.この角度から見るとテールカウルがないだけでほとんど破損しているとは思えない状態です.まあクラッチレバーが折れていたり,カウルにこすれがあったりしますが,通常の私の見立てではそんなの標準仕様って感じなので.

で,左マフラーを下からあおってみるとこんな感じで,左右のマフラーのエギゾーストパイプの高さが違うのがわかります.これはサイドスタンドをかけて撮影していますので,メインスタンドを立ててみると,恐ろしいほどのかち上げ具合です.で,なんでこうなっているかというと,タンデムステップホルダーの取り付け先の1本上のフレームパイプが見事に前後2か所で曲がって切断されています.ここまでの損傷は相当な外力が加わらないと起きえませんので,ライダーは一体どうなったのか考えるだけで恐ろしい感じです.フロント周りのダメージがほとんどないことから,恐らく停車中に追突され,テール周りだけが破壊されて,ライダーがぶっ飛んでしまった後にほぼスピードがついていない状態で立ちごけのように倒れたものと推測できます.フレームについてはK型であればここはメインフレームと別部品でしたのでメインフレームは活かせたんでしょうけど,ここまでになってしまったらかなり高度な技術を持った溶接屋さんでないと修復できません.そんな背景から書なしとなってしまったわけですね.

対して右側ですが,マフラーは傷はあるもののほぼ曲がりはないようです.しかしフレームの上部,下部とも左側と同じで切断されています.クーラントリザーブタンクの取り付け穴の変形具合がその凄まじさを物語っていますね.ちなみにメインスタンドをかけてホイールを回してみましたが,振れは出ていなく,リアの足周りはなんとか使えそうです.ここんところが一番気になっていたところでしたので,使えそうでよかった〜.

フロント周りは様相が一変して,左ミラーは折れていますが,それ以外は軽微な傷のみで済んでいます.目立つ傷はサイドカウルぐらいで,アンダーカウルも多少傷があるものの割れなどなくすごくきれいです.タンクは細かな傷,凹みはありますが,総じて綺麗です.シート下の金的周りに目立つ凹み,傷がありますが,ここらへんは見えるところではないのでタッチアップぐらいで済ませられそう.タンクの鍵もちゃんと開きますし,中のガソリンもまだ匂いが変わっていません.ごく最近事故にあい,廃車して間もないことがうかがえます.

さて,ここらへんで長々しくなってきたので分解編は次回ということにしましょう.

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