名義変更/試運転

スプロケットもなんとかなったので,エンジンへの悪影響を気にしなくてもよいということで,自走して名義変更に行ってきました.名義変更の前にちょっと気になったことがあったのでひとまず作業.というのはタイヤのエアです.なぜならこのバイク,200kg以下の乾燥重量である割にえらい取り回しが重いのです.確かにセンタースタンドを掛けてリアタイヤを回してみたりフロントを浮かして回してみても重いは重いのですが,取り回しにあれほど影響するほどでもないはずの重さなのです.こうなるとエア圧が低いのでは?ということになるのですが,これが見た目ではあんまりわからないのです.タイヤが硬化しているからか,乾燥重量が200kg以下だからなのかタイヤがつぶれている感じがしないのです.でもやっぱり原因はタイヤにあると思ってフットポンプで入れてみることにしました.

圧力計のあるフットポンプですので,まず入れていくときに如何ほどの空気圧から始まるかを見たところ,フロントは1.4kってところ.こりゃ低いわ〜.リアについては1.7kということでこちらも十分に低いということがわかりました.大体規定量(フロント2.5,リア 2.8)まで入れて見ましたが,それぞれもともとの空気圧が低すぎてフットポンプではえらく時間が掛かってしまいました.

で,名義変更に次の朝から出発.道すがら車体の様子を見るつもりで乗り出しましたが,いきなりクラッチミートからそれまでとの違いを実感.すごく軽いです.低回転でクラッチミートしてもしっかりグイグイと車体が前に進みます.やっぱりタイヤの空気圧が低すぎてかなりパワーをロスしていたようです.

また,クラッチのすべりについて確認するため長い直線で前の車をギアを落とし少々荒めにクラッチミートして抜かします.車体引取りの時にはこの時点でクラッチがすべりエンジン回転が吹き上がるものの一向に加速しない状態に陥っていたのが,今はぜんぜん問題ありません.クラッチレバーの遊びについても適正なようで,以前よりはニュートラルからギアを入れる時のショックが少々大きくはなっていたので少々調整しましたが,調整後は所詮カワサキということで納得できるレベルになっております.これにてクラッチの問題もクリアしたということでしょう.

さて,パワーがしっかり伝わり,クラッチの問題もなくなり,ミラーの異音もなくなったためエンジンの素性というのを把握しながら走っていきますと,これがなかなかの気持ちよさ.流石輸出仕様だけあってマフラーの排気音はZZ-R400よりは大きめですが,これはエンジンに起因するものではなくマフラーの出口口径によるものでしょう.エンジン音はアイドリングでは非常に安定しており冷間時に多少カチカチ音も聞こえてくるものの油音が上がった状態ではそれも消え,静粛そのものです.回転をあげて走っているときのエギゾーストノートには400では感じられない低音が心地よく,車体重量に対してのエンジンパワーの最適さが感じ取れもします.やっぱり600ccを一度でも経験した多くの人達のいうところの600の良さというのがわかるんだな〜.

タイヤの空気圧が適正になったことでコーナーリングも安定感が増しました.この車体は重心位置が両もものかなり近いところにありますので人馬一体のフィーリングが深く,コーナーへの進入も車体を多少傾けてブレーキングしてアプローチすることが可能です.トラクションについては多少高いギアのままコーナーから脱出しようとしても滑らかに出口に舳先を向けることが出来ます.かといってその様な場合はパワーが出過ぎることがないので急激に車体が立つこともなく,少々ラフにアクセルワークしてもうまい具合に車体が修正してくれるような感じなのです.

さて,運輸支局に到着し,さっさと名義変更.車検とは違い書類がそろってさえいれば問題ないわけで,時間としても約40分で終了.

帰り道については往路とは違う道を走って特にコーナーリングを中心に車体チェック.往路では多少遠慮していたのですが,これではれて自分の車体になったわけで,ちょっと私には珍しくガンガンに行きます.

流石にガンガンにいくとコーナーリングスピードが80kmを超えるようなケースもあるんですが,多少バンピーな路面ではリアの収まりが悪いときがあります.これはおそらく10万kmを走破している純正リアショックの影響でしょう.ここは先々どうするか悩むところですね.でも最初っからそれがわかっていればあんまり気になるレベルではなくなりましたので,私的には許容レベルかな?

帰着して,車体周りをいろいろチェック.チェーンの初期伸び(っつーてもチェーンは中古なので伸びているとしたらほとんどスプロケットの初期磨耗分ということになりますが...)の分チェーンの張りなおしをします.引き続きしばらく次に何をやるべきかを考えつつ車体をしげしげ観察してからその日は終了です.

あ〜,手間があんまりかからないのに,なかなか気持ちいい車体になったこと!

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