まずは簡単に出来るところから(2)

お次は外観の中でもぱっと見は気にならないところをやってみましょう.まずリアビューです.後ろから見て,ちょっと違和感のあるのがマフラーの左右差です.どうも右に対して左が車体に近い.マフラーそのものに傷は少ないので,最初っからこんなもんかな?と思ってしまえばいいんですが,どうも違うようです.

ちょうどうちの本棚に92年あたりのZZ-R400リアビューが載った雑誌があったので見てみるとやっぱりマフラーの出る位置は左右対称.これは何かおかしいに違いないということでよく見てみるとマフラーとエキパイのあわせの角度が微妙に曲がっています.左右で比べるとその角度の差は歴然で,その部分の曲がりがマフラー先端の突き出し位置に大きく影響していることがわかりました.

で,どうやって直すかですが,いろいろ考えをめぐらせた結果,とにかくあるもので逆に応力を掛けることにしました.まず車体からマフラーを外します.外してみるとなおさら曲がりが良くわかります.でもちょうどエキパイの差込口に合う曲げ治具とかがあるわけでもなく,どうやって曲げるかというより曲げて他の部分を損傷させてしまわないか心配.でもちょうど良いパイプを買ってくる手間を惜しんでいきなりトライしてみます.使ったのはいつもレンチのハンドルにぶっ刺して倍力に利用している鉄パイプ.これをエキパイ側から差し込んで,えいっと力を入れます.でもコレだけだとびくともしません(あたりまえか).

次はこのパイプを挿したまんまで,マフラー先端とパイプの先を地面につけ上が凸になるようにベニア板を引いた地面の上において,凸になった部分を足で踏んで体重を掛けるというもの.これは単に体重を掛けただけではだめ.強度的にはまだいけそうなので,ジャンプまでは行かないまでも体を上下にゆすってギュッギュッと勢いをつけて体重を掛けます.すると今度は少し曲がりがマシになったようです.でもまだとても矯正出来たとはいえないレベル.こうなったら同じことを何度か繰り返してはチェックを繰り返します.ちょうど曲がりが戻ったと思われる場所にエキパイとマフラーの根元のカバーのような部品がこすれた跡のようなのが付いていて,ここがちゃんと一致するまでやれば元の角度に戻ったといえそうです.ここをチェックしながら7回ほどコレを繰り返してなんとか角度を戻すことが出来ました.ここまででマフラーの継ぎ目から破壊の兆しのような怪しい音や感触は伝わってこなかったので,どうやら破損はしなかったようです.ただ,径のあわないパイプを突っ込んで無理やりやったので,エキパイ接続部の口がちょっと楕円になってしまいました.これは形を見ながらハンマーで叩いて円形に戻しました.

車体につけて確認です.先ほど叩いて整形した口が合うかが心配でしたが,なんとかうまくはまってくれました.これで厳しく見ればがっつり左右対称とはいえないかもしれませんが,かなり左右対称に近くなりました.違和感がなければいいということで始めた作業ですので,これはこれで満足です.あとはこれで試運転で走り始めてマフラーから異音がしなければ良いのですが,思うところがあり今日は試運転はしません.

次はやっぱり外観で少し気になるレベルになりますが,スクリーンです.スクリーンは少々黄ばんでいる感じではありますが,細かいスクラッチ傷と水垢,塵が堆積して見栄えがイマイチです.これは何とかしたいということでコンパウンドで磨いてみようかな〜となったわけです.

まず塵を綺麗に除去したら,荒めコンパウンドで磨きます.水垢が上部のリムの周辺に多く付着しているので,そこらへんを集中的に行います.結構最初は磨いている手のフィーリングがザラザラした感じだったのですが,だんだんその間隔もスムースになり一旦コンパウンドをぬぐって,細目のコンパウンドに切り替えます.それぞれ約15分程度やって,細目のコンパウンドをぬぐってみたところ,見違えるほど綺麗になったスクリーンが現れました.黄ばみは若干マシになったかなというレベルですが,これで人前に出してもいい感じ.

う〜む,小さいことの積み重ねって気持ちい〜い.ということでもう少し小さいことが続きます.

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