スプロケット交換(2)

スプロケットが手に入ってもうひとつ手に入れておかなければいけないものがありました.チェーンはひとまず交換しないとして,そのリンク数は確実に減らさなければいけませんので,カットするわけですが,これを再びつなぐためのリンクが必要でした.一応DIDのシルバーのシールチェーンということで早速入手.これで作業に掛かることが出来ます.

まず何よりも先にドライブスプロケットのナットをはずしておきます.ここはいつも硬くエアインパクトで締めこんであるものが多いので,チェーンがはってある状態ではずしておかないとあとで面倒なのです.スプロケカバーを外しナットワッシャの変形を取ってからサイドスタンドで立てた状態で,ラチェットレンチに長めのパイプをかましてエイッと緩めたところ,ナットが緩みました.いつもはここがコレでは緩まず,エアインパクトに登場願う羽目になることもあるのですが,今回はラッキーにもレンチで対応できました.

次は早速リアキャリパーを外します.でいきなりホイールを外すのではなく,ここではまずキャリパーの清掃です.パッドとキャリパーのブラケットを外し,片押し2ポッドのうち1ポッドに算木をかましブレーキペダルを何度か下ろし,ピストンを徐々に出していきます.ピストンがかなり出てきたところで指で回転させてみて,動くようだったらそこでブレーキペダルをいじるのはやめて清掃です.ここで少しでも余計にピストンを出してしまったらフルード漏れを起こしてエアが入ってしまいますので,ここは慎重に行います.ピストンの側面をワイヤーブラシで清掃.ちょっと回してまたワイヤーブラシというよう全周を清掃します.ピストンを戻したらまた出してはを繰り返し,モミ出しを行います.片側が済んだら今度は逆側のピストンと同じことをして清掃は終了.パッドをセットしたらようやっと本筋に戻れます.

チェーンカバーを外し,チェーンをディスクグラインダーでカット.次にホイールを外し,ホイールからスプロケットを外して新品のハヤブサ用スプロケットをつけます.う〜ん,新品っていいわ〜.お次はドライブスプロケット.こちらも新品.ちょっと贅沢かしら私.スプロケットの前後が付いたらチェーンを再びつけるわけですが,まずスプロケットが変わった時点で車体に取り付けてみて,何リンク縮めればいいか見当をつけます.以前1000RXの時にこれで失敗して短くしすぎたので,ここは慎重にリンク数を決め,今回は4リンク分ということにしました.

チェーンもちなみにリンクのはずし方はかなりワイルドなんですが,同じくディスクグラインダーでアウターリンクのところに出ているシャフトを面一になるまで削っていくところから始まります.シャフトが見えなくなったら今度はアウターリンクとインナーリンクの間にマイナスドライバーを入れてこじるというかなり乱暴なやり方.この場合アウターは再利用しないのでこのような暴挙に 出ることが出来るのですが,シールチェーンの場合はシールを熱で溶かしてしまわないようにディスクグラインダーを当てるときは冷やす時間を空けながらゆっくりやったほうがいいです.リンク数が減らせればあとは取り付けるだけですが,つける前に少し清掃したほうがいいでしょう.いつもの動きが渋いチェーンを復活させる魔法の槽(単なる廃油槽)にゾボッとチェーンをつけてあとはひと拭きするだけですが...

今回も面倒なのでクリップ式のリンクにしたのでとりあえずチェーンをつけてリンクをはめてクリップをつけて装着は終了.う〜む,簡単.

あとはチェーン遊びをアジャストするだけ.ちなみにこの車体,このリア周りの作業をする前は左右で0.5ノッチアジャスターの位置がずれていまして,ちょっとよろしくない状態でしたが,これでその状態からは自然と開放されることになります.アジャスターはスイングアームの先端にネジが立っていて,それに連結している中子にアクスルシャフトが刺さっているタイプです.このタイプはZXR以来久しぶりなんですが,このアジャスターを調整するコツについて以前から小ネタがあったのですが,まだご紹介していなかったのでここで紹介しておきます.

まずこのネジ棒の先端は四角く面が取ってあって,ここを通常ではモンキーレンチなんかで挟んで回すのですがこれでは細かい調整がとてもやりにくいし,舐めてしまう可能性もあります.それがいやな人は1/4サイズのラチェットレンチのボックスを逆にして,その四角い穴の開いている方をそのネジ頭に取り付けます.あとはその逆側の六角穴に合う六角レンチを使って回すのです.これならモンキーレンチが抜けないように支えながらナットを締める必要もなく,2つの作業が確実に行えます.

まあそこまでしなくてもぜんぜんこの作業が気にならない人は別として,やりつけていない方はぜひお試しあれ〜.

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