No.5- 安全,保安機器

灯火類の中でもウィンカーは保安部品のカテゴリですが,今回はそれ以外の保安機器をまとめていこうと思います.一応電装,灯火以外のものも含まれますのであしからず.

<テールランプ>

昔から赤色LEDはありましたので,省電力化ということでテールランプは比較的 LED化が早かったと思います.ちょっとお高いですが,ブレーキ動作時と2通りの電圧が出せる基板がついたサードパーティ製を買って取り付ける人もいれば,基板を含め自作する方,さまざまであったりしました.まあ,今はダブル球ソケット用のLEDが安価に売られていて,それが最も手間をかけず省電力化になるような状況でもあります.その場合一応気にしなくてはいけないのは,テールライト,ブレーキランプとしてのそれぞれ適した輝度かどうかになります.色味は元々のフィラメントが少しアンバーがかっているので,白色LEDベースの製品では少し変わってしまいますが,ここは特段問題にならないでしょうけど,テールランプのレンズや反射板の配置に対して,使用するLEDの輝度や形状によっては,暗すぎたり明るすぎたりというのが発生します.これは一概にどうとは言えませんので,とにかく点けてみて,他の車体のテールランプ,ブレーキランプと輝度を見比べて違和感がないかなどをチェックしておくようにしましょう.

また,ブレーキランプのレンズの下部が透明になっていて,ライセンス灯を兼用している場合は赤色LEDを入れるとナンバーまで赤く照らされてしまいますので,その場合は別途ライセンス灯が必要になります.別途増設する場合もナンバーをちゃんと照らしているかという照射範囲や輝度はもとより,後続車からライトが直接見えないよう ,シェードを付けることも忘れないようにしましょう.また,白色LEDであってもLEDの形状やLEDの配置パターンなどでライセンス灯としての機能が不十分となるケースもあるので,この点も取り付けてみて,問題がないかを確認しておくようにしましょう.

<リフレクター>

ライセンス灯の話が出たのでついでにリフレクターについても少し触れましょう.一応夜間駐車時に障害物としてちゃんと認識されるよう,すべての車両に後方のリフレクターが必須とされています.大きさや反射率など細かく規定がありますので,その点は適所で確認いただくとして,バイクの場合はこれをナンバーステーと一体型にしているケースもあり,そういったモデルの部品取り車を入手するとこのリフレクターがないことになります.この場合,

(1) リフレクター付きのナンバーステーを入手する (2) リアフェンダ―かライセンス灯のカバーに市販のリフレクターを接着orねじ止め
(3) リフレクター機能埋め込み型のテールランプに交換

などで対処しますが,(3)は結構大変なので私の場合はその時々で(1)か(2)で対応しています.

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<ホーン>

意外に車検を受けようとか公道走行するように準備している中で見逃しがちなのが ホーンです.私の場合は電装系の確認の真っ先にホーンの確認をしますが,この歩留まりが大体5割ぐらいです.現象としてはGPz900Rをやるケースでは,純正ホーンの配置が悪い(エキパイの裏!)ためにホーンが死んでしまっているか弱っているというものを含んでいますので,特段歩留まりが悪くなってしまっています.ちなみにホーンが鳴らないときのトラブルシュートは下記のようにやっています.

(1) ヒューズの確認
(2) ハンドルスイッチのホーンスイッチのテスターでの導通確認
(3) ホーンの単体確認

大体在庫しているホーンは長納期品であることや,在庫ではなく元の車体についていたものをそのまま使用している場合は単体チェックをあらかじめしていなかったりするので,車体の電装確認で初めてホーンが鳴るかどうかを確認するようなケースもあり,このような順番になってます.そしてホーンが鳴らない場合はボルトを回して調整し,それでだめだったら死んでいるものとして交換となります.大体新品なんぞは買わず,安価に入手できた中古を流用することが多いですが,中古を流用するにしてもその歩留まりは8割程度でしょうか?なので中古を入手したら必ず12Vを入れて鳴るかどうかを確認して,ボルトを調整してもダメだったら廃棄ということになります.

ホーンの取り付け位置については一時期のホンダ車のようにライト下に誇らしく2つめっき付のものを取り付けているのを恐らくカワサキは嫌って,できるだけ外観上見えないようにデザインしているように思います.でもエキパイの裏はいくら何でも酷いので,最近では三つ又のブレーキホース分岐の取り付け穴を利用して三つ又下に取り付けることが多くなってきました.まあ様々なパーツとの取り合いがあったり,ハーネスからの距離が足らず中継ハーネスを作らなければいけないケースもありますが,もっともイージーな解決方法ではないかと思います.

<ミラー>

特段ミラーは語ることがなさそうなのですが,私のように旧車ばっかりいじっている上にジャンクに近いパーツをなんとか使おうとして努力するケースでは,ミラーの調整機構が固着してしまっているケースがあります.で,無理やりこれをこじるとミラーを破壊してしまうことがあったりします.

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これはカウルタイプのミラーですが,固着をどうにかするということでは機構がほぼ同じであれば,救えるケースがありますので,ご紹介しておきましょう.

(1) 見えている範囲でいいので摺動部にCRCを吹く
(2) プラハンやゴムハンマーで破損しない程度のショックを与える
(3) 球面に沿って回転できる摺動部については首振り方向ではなく
   回転方向に正逆方向交互に少しずつ力を加える
(4)ダメだったら(1)から繰り返す

これはもう摺動部が腐食して浸食されて機能を失っている場合は無理ですが,多少腐食して錆で固着している程度のものは大概救えたりします.とにかく(3)の方向については固着している部分を回転モーメントではなくせん断モーメントでなんとかすることで,、ミラーのパーツにかかる曲げ荷重を少しでも軽減するということですので,これを間違うとミラー破壊してしまう可能性が高く,上のZZ-Rはこのような知識をまとめる前に経験した悪い例ということになりますのでご注意ください. 

保安部品となると広範囲になりますので,なんか散文調になってしまいましたね.でもちゃんとついていないと車検も通らなかったりしますので,意外に重要な項目であったりするわけです.

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