No.6- タイヤ(メンテ、交換準備編)

今回から徐々に深いところもやっていこうと思いまして,まずはタイヤです.私の場合,はじめはタイヤは日常メンテはやりますが,交換についてはホイールごと入手して交換するなどしていました.けどそうすることでいらないホイールが増えてしまったり,せっかく入手してもダメなタイヤがついていたりとトラブルもありましたので,今ではほとんど自分で交換するようになっています.ということでまず日常メンテから.

<タイヤの日常メンテ>

バイクのタイヤは特にエア圧のチェックと調整が重要です.ここを正常にすることで乗り味がぐっと変わってきたりしますし,特に旧車バイクの場合徐々にエア漏れするケースもありますので,こまめな空気圧チェックがとても重要です.

私の場合は自転車用の空気圧付きの空気入れを使って,少なくとも季節ごとにチェックするようにしていまして,これをしばらく怠った場合はどうもフロントの接地感がしっくりこないとかハンドリングが不安定とか,加速,燃費が悪いとかいうことになります.久しぶりにタイヤの空気圧を調整して結構なエアを追加しなければいけなかった場合は,大体その直後の乗車でその効果に気づかされます.まるでなんか自分がうまくなったような感じになります.

なので,私の場合は窒素とかにこだわらず,普通に空気を入れているだけで,むしろ今窒素が入っているので自分でタイヤ空気圧調整するのはやめておこうとか思っている方がいるのであれば,それは非常にもったいないことのように感じてしまうのです.

<U字ロック>

盗難防止,抑制のためにU字ロックなどホイールに強度のある部材を一周させるようなツールを掛けている方は多いと思います.私も同じくU字ロックを掛けていますが,これが思わずタイヤのトラブルを生むことがあります.というのもU字ロックを掛けているのを忘れて車体を動かしてしまい,そのときにタイヤのバルブを損傷させてしまい,一気にエアが抜けてしまうということがあるからです.私も複数台持っている状況で,U字ロックのついている車体とそうでない車体が混在している状況が常なので,忘れてしまうことが多々あります.

で,バルブを壊してしまったり,U字ロックやホイールやリアフェンダ―などの周辺部品に傷をつけてしまった経験もある中で,一つだけ今守っていることがあります.それはU字ロックは前後どちらにもタイヤバルブがないスポークに掛けるということです.ホイールの構造上スポークは必ず3つ以上ありますので,前後ともタイヤバルブがないスポークはかならず1本は存在することなります.こうしておけばいざミスをしてU字ロックのある状態で車体を転がしてしまってもタイヤバルブに被害が至る可能性は極めて低くなります.まあ車体を止めたときにタイヤの向きが必ずしもこの手法が可能な位置に来ていないことがありますが,その場合はサイドスタンドを立てた状態で気合一発でテール周りを持ち上げリアタイヤを回して対応します.ははは.

<自分でタイヤ交換するということ>

タイヤ交換を自分で行うことは可能ではありますが,ここには大きなハードルがあります.まず第一にその自分で交換したタイヤで走行して少なくともタイヤ起因の事故を絶対に起こしてはならないということです.ここは私の場合は自分の作業が決して完ぺきではないということを自覚した上で,交換後しばらくはタイヤの調子を細かくチェックしたりして,走行時のブレやハンドリングなど細かく意識を払い,なんとか担保している状況です.それでも交換してすぐにエア漏れが見つかったりします.このようなリスクがあることを理解した上で,自前タイヤ交換の覚悟というのをまずはご理解いただきたいと思います.

さて,やると決まったらまず準備しなければいけないのは

(1) ビードブレイカー、バルブ外し工具
(2) タイヤレバー(2本以上あるなおとよい)
(3) タイヤを置く木枠:自作が多い
(4) タイヤクリームとそれを塗るブラシなど
(5) コンプレッサー、エアゲージ付きノズル
(5) それなりの体力(慣れてくるまで)
(6) 失敗してもめげない心(プライスレス)

といったところでしょうか?ここであれ?バランサーは?と疑問を感じる方もいらっしゃると思いますが,私の経験では100km/h前後までであれば,タイヤを交換しただけでバランス取りをする必要があったケースはないので,ここはあえてバランス取りを行わない選択をしているわけです.まあ,それでも不安がないわけではないので,乗車可能になったら,速度域ごとにハンドルのふれなど意識を集中させてチェックする必要があります.あと,タイヤレバーはあるのにリムプロテクタ―がないと思う方もいらっしゃると思いますが,タイヤレバーは私が使用しているような自動車用でなく2輪用の薄くて表面が平滑なものを使用すれば,慣れた人はリムプロテクタ―がなくてもほとんどホイールに傷をいれることはないので,作業しやすいと思います.

関連記事1:ZZ-R600リアタイヤ交換(取り外し編)
関連記事2:ZZ-R600リアタイヤ交換(装着編)
関連記事3:GPZz400Fエア漏れ対策
関連記事4:GPz400F再度エア漏れ対策(2部作)
関連記事5:GPz900Rビード落としに苦労したけど結局エア漏れ(2部作)

こんな感じで我流でなんとかやり切ったケースがあったり,それに至る前の初期のころはうまくいったりいかなかったりしています.やはり手順を習得したり,ものをそろえていくという点が一番効いてくるので,はじめっから宇なくいくと思ってやると痛い目にある可能性があります.思い返すと,こんなんでは私としてはあんまり胸を張ってお勧めはできませんね.

<タイヤのチョイス>

私の場合,安価に済むのが重要ですのでそれなりに使えそうな溝深さとひび割れ,硬化のなさそうなタイヤを中古で探したりします.でも最近はあまり中古タイヤの流通がなく,入手できるもののサイズが少なく,程度も悪くなる一方です.何度もここらへんは失敗していまして,せっかく入手した中古タイヤが実は使えなかったりして,どんどん廃タイヤばっかり増えてしまったり,まさに無理強いはしないほうがいいなと思う次第です.

そんな中でも入手しやすいのはレースやサーキット走行したタイヤになりまして,フロントならば120/70-17,リアならば190/50-17,180/55-17,170/60-17とかになります.表面は根性玉がいっぱい出ていたりしますが,センター溝がまだまだ元気なものは多く,しかも新しいものが多くゴムの硬化がないものがほとんどであり,これらのサイズならばかなり中古タイヤを狙う価値があろうかと思います.それ以外ではだいたい程度の良いものを探してもなかなか出てこず,あっても高額で,タイヤの場合は送料が結構かかってしまいますのでamazonのプライムで直送してもらうと値差がほとんどないようなケースも出てきました.

関連記事6:ZRX1100フロントで中古タイヤが不良(2部作)
関連記事7:ZZ-R1100C型フロントホイール塗装+タイヤ交換

こんな感じでサイズが入手しやすいフロントタイヤでもトラブルがあったり,後はフロントホイールを色塗りしながらタイヤ交換をするときは塗装が先か交換が先か悩むこともあります.プロがやる焼付塗装のような強靭な塗装ができれば苦労はしないのですが,自家塗装だとどうしても先に塗装すると塗装剥がれに繋がってしまうので,一工夫が必要だったりします.

さて,タイヤ交換の前準備に関してはこんな感じでして,次回は実際の作業について語っていくことにしましょう. 

KEN-Z's WEBのトップへ NEXT